【統計学】失敗を未然に回避するヒヤリ・ハットの法則! 魔法の比率「1:29:300」

tocana / 2014年8月20日 17時0分

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 日常、誰しもが危険な目に遭遇している。問題なのはその度合いだ。寸でのところで階段を踏み外しそうになってヒヤリとしたり、歩きスマホをしていて対向者とぶつかりそうになってハットしたり...と、挙げればきりがない。

 この「ヒヤリ・ハット」で済めばいいものの、それらは重大に事故につながる可能性がおおいにあるのだ。それらを統計的に示したのが、「1:29:300」で知られるヒヤリ・ハットの法則、正式にはハインリッヒの法則という。この法則を正しく理解することで、様々な分野での重大事故を未然に防ぐことができるのみならず、ビジネスの分野でも失敗を防ぐことができるのだ。


■ハインリッヒの法則とは!?

 ハインリッヒの法則は、米国の保険会社にて技術・調査部の副部長をしていたハーバート・ウィリアム・ハインリッヒが1928年の論文で主張した災害防止に関する統計である。ハインリッヒは5,000件以上に及ぶ労働災害を調べ、1件の重大事故の背景には、29件の軽い「事故・災害」が起きており、さらに事故には至らなかったものの、一歩間違えば大惨事になっていた「ヒヤリ・ハット」する事例が300件潜んでいるという法則性を示したものである。ハインリッヒの法則は、その内容から別名「ヒヤリハットの法則」とも呼ばれ、「1:29:300」という確率はその後の災害防止の指標として広く知られるところとなった。

 例えば、ある工事現場において1件の重大事故が発生した場合、その現場では過去に軽微な事故が29件発生しており、さらには事故につながっていた可能性のある事例が300件起きていたということになる。逆に言えば、300件の「ヒヤリ・ハット」する事例が起きれば1件の重大事故が発生するというわけだ。


■労働災害の98%は予防できるー災害防止の父ハインリッヒが言いたかったこと

 かつて、日本の国鉄では、労災事故防止を目的として330運動(1+29+300)としてハインリッヒの法則が組み込まれていた。ある程度年配の方であれば当時の駅、この330をかたどった四角錐が立っていたのを記憶されている方もいらっしゃるだろう。

「1:29:300」という数字に着目されがちなハインリッヒの法則であるが、ハインリッヒは、「重要なのはその数字ではなく、それらが同じ原因に根ざしているという事実である。ゆえに膨大なヒヤリ・ハット事象の原因を調べてそれを潰していくことで、事故・災害も防げるのだ」と主張していたのである。

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