【故宮展】中国・宋時代の青磁の素晴らしさを知ってる? 繊細な技術と超絶技巧に迫る!

tocana / 2014年9月19日 12時0分

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――エカキで作家・マンガ家、旅人でもある小暮満寿雄が世界のアートのコネタ・裏話をお届けする!

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 門外不出だった台北故宮博物院の至宝「肉と白菜」が日本に来るということで評判だった「特別展 台北 國立故宮博物院―神品至宝―」だが、実は「肉と白菜」どちらも2週間ほどの限定公開だ。しかも両方いっぺんに公開されるわけでなく、東京と福岡の2会場に分かれて片方づつお披露目ということは、あまり知られてないようだ。

 先日も友人から「上野に『故宮展』を観に行ったが、もう"白菜"がなくてがっかり。案内には『展示は終了しました』と書かれていた。目玉になってるだけあって、詐欺にあった感じ...」というメールをいただいた。

 さらに「上野の次は福岡展示と書いてあったので、福岡に行かねばなと思いつつ、1週間後に、たまたまふらっと東京白金台の『松岡美術館』に行ったら、なんと『白菜』が展示されていた。キツネにツママレた感じがしたが、あれは本物なのだろうか?」と続いていた。

いやいや、松岡美術館にあるものは、やや品質が落ちる別物。白菜が作られた清朝の時代には、翡翠に白菜とキリギリスの彫り物をした作品は、縁起物としてけっこう作られていたのである。

 それにしても、限定公開だと知らずに上野の展覧会に行き、がっかりして帰ってきた人...、結構多いんだよね。もちろん「詐欺にあった感じ」というのはわかるけど、実際の案内には公開期間や場所が明記されているので、文句のつけようがありません。注意して案内を読んでいただければと思います。

 実は、肉と白菜は故宮の収蔵品の中では新参者もいいところ。とかく故宮はこの2大スターばかりに注目が集まるのだが、ほかに素晴らしい展示物はいくらでもあるので、そちらにも注目していただきたい。今回は、その中でも世界に37点しかないという、宋朝の青磁についてお話してみよう。


■学識が高い文官中心の「文治主義」が発展させた磁器芸術

 フェルメール並の希少さである青磁の名器だが、名品と呼ばれるものすべてが宋の時代(960~1279年)に作られているのである。

 宋の時代の前が、遣唐使で知られる唐の時代にあたるのだが、実際には唐が滅亡して50年...、5つの新しい王朝が興っては滅びる繰り返しを続けたのち、新しく興った王朝が「宋」だった。短命だった先の王朝らの反省から、皇帝となった宋の太祖が掲げた政策が文官を中心にした「文治主義」である。これが後に、素晴らしい青磁を誕生させる大元になる。

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