おかしな点挙げればきりがない? テレ朝敏腕ディレクター、岩路氏の死を巡る疑惑

tocana / 2014年9月20日 8時30分

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 事件記者が綴る暗黒のアナザーストーリー「悲劇の現象学」シリーズ

 原発報道をめぐってマスコミに激震が走っている。朝日新聞が、東京電力福島第1原子力発電所の故吉田昌郎元所長の証言をまとめた「吉田調書」をめぐる報道で謝罪に追い込まれ、原発問題をたびたび取り上げてきたテレビ朝日の「報道ステーション」も、九州電力川内原発1、2号機(鹿児島県)の新規制基準への適合に関する報道内容に関して事実誤認を認めた。「反原発」派のマスコミにとっては受難の連続だが、その始まりを告げるかのように、あるマスコミ人がひっそりと息を引き取った。

 8月30日、東京都大田区の自宅で遺体となって発見された岩路真樹氏。テレ朝の看板番組『報道ステーション』で、福島での甲状腺ガン患者の急増や手抜き除染問題など、原発に関する数々の報道を手掛けた名物ディレクターだった。

「神奈川県出身で、法政大卒業後にジャーナリズムの世界に飛び込んだ。雑誌記者を経て、テレ朝の関連会社である『テレビ朝日映像』に入社。『報道ステーション』では原発問題のほか、袴田事件などの冤罪事件も積極的に取材していた」(岩路氏を知る雑誌記者)

 警視庁の調べなどによれば、岩路氏は自宅3階の部屋で練炭自殺を図ったとみられる。第一発見者となった妻とは離婚調停中だったという。

「妻との間に3人の子どもがいたが、家族とは昨年ごろから別居中だった。子ども好きで、週末にしか会えないことが相当こたえていたようだ」(先の記者)

 現場には妻と子どもなどに宛てた遺書が3通残されていたという。

 現場の状況などから、警察は早くから自殺と断定。「他殺の疑い」はないとしてマスコミに広報されることもなかった。

「一般人の自殺ということでこの一件を報じるメディアは皆無。付き合いのあったジャーナリストのブログで広まった。ただ、そのことによって根拠不明の陰謀説や他殺説が広まる結果ともなった」(メディア関係者)

 岩路氏の死後、憶測を呼ぶような出来事も重なった。前出の朝日、テレ朝による原発報道絡みの失態。加えて、この一件についての記事が掲載される予定だった写真週刊誌「フラッシュ」が発売中止になったことがネットユーザーらの疑念をさらに膨らませた。

「『フラッシュ』は、ネットに流出したハリウッドセレブのヌード写真を無断掲載しようとした。そのことが問題視されたというのが騒動の真相で、岩路氏の死を原発絡みの陰謀と重ね合わせるネット住民の主張には何の根拠もない。ただ、その死について不可解な点が多いのも事実だ」(先の記者)

 そのひとつが、岩路氏の死亡日の食い違いだ。


 警察が関係者に明かした死亡推定日は発見1日前の29日。だが、「遺体を診た医師が作成した死体検案書に記された死亡推定日は、28日になっていた」(テレビ朝日関係者)というのだ。

 亡くなる直前の27日には自ら会社に欠勤の連絡を入れているが、そこでのやりとりも疑惑に拍車をかけた。

 岩路氏を知る編集者は、「電話口から聞こえた岩路氏の声は、ろれつが回っておらず、明らかに様子がおかしかった。欠勤の連絡を入れる直前には仕事仲間と次の取材の打ち合わせもしている。おかしな点を挙げればきりがない」と表情を曇らせた。
(文=KYAN岬)

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