監獄から出てきた凶悪犯 ― 48年間服役していた男の出所で、司法制度が非難される=英国

tocana / 2014年11月7日 15時0分

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 英国の凶悪犯ハリー・ロバーツ(78歳)が間もなく出所する。ハリー・ロバーツは、1966年に3人の警官を冷酷に殺害した罪で捕えられ、裁判官から最低でも30年の服役を宣告された。しかし実際は、それより18年も長い48年間を刑務所で送ったことになる。そして英国では今、この男の出所について政府要人や警視庁も巻き込んだ大きな議論が起こっている。

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■筋金入りの犯罪常習者

 ロバーツは若い時から筋金入りの犯罪常習者で、子どもの頃から、母を手伝い盗品を売る仕事をしていた。また彼は若い時に軍に入隊、ケニアとマレー半島に配属され、その時に殺人を覚えたという。その地で彼は戦闘による殺害ではない「個人的な殺人」を楽しみ、少なくとも4人を殺したと自慢していたと囚人仲間は証言している。

 1959年、ロバーツと共犯者は税務調査官を装い老人の家に押し入り、無抵抗の被害者をガラス瓶でひどく殴りつけ、金品を強奪した後、警察に捕まり、7年の刑期を宣告された。老人は1年と3日後にその時の怪我が原因で亡くなったのだが、英国の「Year and a day rule(イヤー・アンド・ア・デイ・ルール、被害者が犯行時の怪我のために満1年以内に死亡した場合に加害者に対して殺人罪が適用できるという英米法の1つ)」のために、辛うじて死刑を逃れた。

 もし被害者が3日早く死亡していれば、ロバーツは死刑を科せられた可能性があるのだ。

 出所後すぐ、ロバーツはまたもや犯罪に手を染める。

 1966年8月12日、ロバーツはウエスト・ロンドンの車の中に共犯者2人と座っていた。彼らは強盗を計画し、それぞれ拳銃を所持していた。そして、見回り中の私服警官たちが、彼らを不審に思ったのか近づいてきた時、ロバーツたちは躊躇せず警官3人を撃ち殺した。

 その後、共犯の2人はすぐに捕えられてしまったのだが、軍隊でサバイバル訓練を積んだロバーツは警察の厳しい追跡から96日間もの間逃げ延びた。その後、農場で隠れているところを警官に発見され逮捕され、3件の殺害に対する有罪判決を受けた。ロバーツにとって幸運だったのは、英国はその事件のわずか8カ月前に死刑制度を廃止していたことである。


■犯罪気質は消えるのか?

 その後服役を続けたロバーツは、2001年に監視の緩やかな刑務所に移送されたが、麻薬を持ち込んだことで、再び厳重な監視の刑務所に戻される。また2009年には、仮釈放期間中に働いた農場の女性を脅迫したことが明らかになり、仮釈放を取り消された。

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