中国 2歳男児が豚に食われる ― 本当は怖い、豚の実態とは?

tocana / 2014年11月15日 12時0分

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 2014年11月9日、中国江蘇省徐州(こうそ・じょしゅう)市で、家の外で遊んでいた2歳の男児が、近所で飼っていた豚に噛み殺されるという事件が発生した。人間を噛み殺した家畜は、当然殺処分になったわけだが、検死解剖をしてみると、豚の内臓からは噛み殺された男児の頭蓋骨の一部や、毛髪などが見つかった。ということは男児は豚による食害被害...つまり"食い殺された"のである。


■豚が人を人を襲うのはありえない話ではない! 豚に襲われた人々

 豚が人を襲った事件は、今回が初めてではない。2012年にはアメリカのオレゴン州で、飼っていた豚に餌を与えに行った老人(70)が何時間も戻らず、心配して家族が見に行ったところ、豚に食われていた。この事件は豚が老人を襲ったのか、老人が豚小屋の中で心臓発作を起こして死亡したのかは不明である。なぜなら、家族が発見した時、すでに老人の遺体は豚によって大方食い尽くされていたからだ。

 また2011年には、南アフリカで新生児が豚に食われるという事件も発生しており、豚はその気になれば人間を獲物として捕食するのである。こうした豚の脅威が他人事だと思えるのは、生活圏で豚を飼育している場所がほとんどなくなったからであり、日本でもその昔、飼っていた豚の体当たりを受け、それが原因で死ぬ人が年に数人いたそうだ。


■豚の起源は野獣・猪! 人間が1万年をかけて家畜化

 豚はもともと猪を家畜化した動物である。遺跡から出土された豚の骨を探る限り、その起源は、最古のもので紀元前8,000年以上前の中国で、そこから辿れば今から1万年前には猪から豚へと分化していたと考えられる。現在の猪と豚の骨格や習性などを比較すると、もはや別の生き物であるが、生物学的には、自然交配で子孫が簡単に作れるほど、近い遺伝子を持っている。

 猪を豚にしたのは人間で、捕獲した猪の中から、短期間でよく太り、性格的に大人しいなど、飼育に適した固体同士を掛け合わせ、長い年月をかけて現在の豚へと変化させたといわれている。


■豚に潜む猪のDNAが、豚を凶暴化させる!?

 しかしいくら大人しい性質の固体だけを掛け合わせたからといって、本質的に猪のDNAが消えてしまったわけではない。畜産業にかかわりを持っていない人には知られていないが、実はオス豚からは牙が生えてくるのだ。日本国内では生後まもなく抜歯してしまうが、海外では牙を放置したまま飼育されている豚もいる。さらにオーストラリアに放たれて野生化した豚は、映画『もののけ姫』に登場した「タタリ神」のように巨大化&凶暴化しているのだ。

 家畜化した豚でも、一見すると穏やかな性格なのだが、大きな音がしたり、自分のテリトリーに見知らぬ動物(飼い主ではない人間も含む)が入り込んできた場合、驚いてパニックになり、内に秘められた猪のDNAが覚醒して凶暴化する事もあるのだ。

 近年、「ミニブタ」といった品種をペットにする人も出てきたが、いくら外見が可愛いからといって、豚が猪の血統を受け継いでいる事を忘れてはいけない。
(文=ごとうさとき)


※画像は、le vent le cri / oink =) (Flickr, CC BY 2.0)

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