他殺だった? 「ゴッホの死は自殺ではない」犯罪科学のエキスパートが天才芸術家の死の謎に迫る!

tocana / 2014年11月26日 8時30分

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 代表作「ひまわり」や「糸杉と星の見える道」などで日本でも人気の高い後期印象派の画家、ヴィンセント・ヴァン・ゴッホは1890年にパリ郊外の農村で自らの命を断ち37年の短い生涯の幕を閉じた――。誰もが信じるこの天才芸術家の最期に、先頃、犯罪科学のエキスパートが異を唱えている。ゴッホの死は自殺ではなかったのか!?

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■犯罪科学者がゴッホの自殺を否定

 ヴィンセント・ヴァン・ゴッホは1890年7月29日に当時暮らしていたパリ郊外のオーヴェル・シュル・オワーズの麦畑で拳銃自殺を図ったといわれている。自らの左側胸部を撃った後、自力で帰宅し29時間もの間苦しんだ末に亡くなったというのが証言などから得られる事の顛末である。

 これまでもゴッホの「自殺説」には少なからぬ疑問が投げかけられていたのだが、今回、犯罪科学の観点からこの自殺説を覆す主張が「Daily Mail」などで紹介され、研究者のみならず多くの関心を集めているのだ。

 その主張を行なっているのが、銃創(銃撃で負った傷)分析の専門家である犯罪科学者、ヴィンセント・ディ・マイオ博士である。マイオ博士は、ゴッホの致命傷となった銃創を検証した結果、自殺ではないという結論に達したということだ。


■検証1 拳銃で左胸を撃つのは難しい

 自殺ではないとする最大の手がかりは、拳銃で自ら左胸を撃つことの難しさである。実際にシミュレートしてみるとわかるが、身体の前で手首を急角度で捻って自分の胸に銃口を向けるのはかなり不自然な動作である。ちなみにゴッホは右利きであったといわれているが、一説では左手でも絵を描くことができたといわれている。このときに拳銃を握っていたのが右手か左手かはわかっていないということだ。

「(左手であれ右手であれ)胸を撃とうとするなら、拳銃を逆手に持って親指で引き金を引くことが最もやりやすいだろう」と、マリオ博士は残された可能性を指摘しているが、拳銃を握り直してまで自分の左胸を撃つ理由を探すのは確かに難しそうだ。明確に自殺が目的であるならば拳銃の銃口はこめかみに当てたり、口の中に入れたりするのが自然のような気がしてくるからだ。


■検証2 ゴッホの手に火薬が残っていない

 自殺説を否定する第2の手がかりは、ゴッホの手にヤケドや火薬の燃えカスが残っていた記録がないということだ。この当時、銃器の火薬に使われていた「ブラック・パウダー」はとても燃えやすく危険で、発火した後は火薬の半分以上が真っ黒い燃えカスとして散乱するという厄介な代物であったという。したがって身体に銃口をほぼ密着させるような状態で発砲すれば、手や腕をヤケドしたり火薬の燃えカスで真っ黒に汚れたりするはずであるが、捜査記録には一切そのような報告はないということだ。

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