ホビット? ダウン症? 身長1m、高度な知能を持った1万7千年前の人骨の謎!

tocana / 2014年12月3日 21時10分

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 インドネシアのフローレス島で出土した骨は、我々と同じ人類か、あるいはホビットと呼ばれる新種の人類か、古い人骨をめぐる「新人類説派」と「そうでない派」の論争合戦を「The Scientific American」(11月号)が掲載した。

 今から10年前の2004年10月インドネシアのフローレス島に1万7000年前に生息していた「ホモ・フロレシエンシス(俗称:ホビット)」という「新種の人類」の発見が古人類学者グループによって発表された。

 身長は1mほどしかなく、脳は現代人の3分の1の大きさしかないことから320万年前の我々の祖先・ルーシー(アウストラロピテクスの一種)と同様に原始的な人類だとされた。映画に登場するホビットに似ていることから、ホモ・フロレシエンシスというよりもむしろ「ホビット」の愛称で呼ばれることが多い。

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 しかし、調査の結果、ホビットとされた骨は、我々ホモ・サピエンスのものであることがわかっのだ。高度な石器を用い、火をあやつり、大型の獣を狩る、高度の知性をもった人類だ。発見されている骨は、我々と同じホモ・サピエンスでありつつ、病気を持った個体で、新種ではないという。

 その骨をめぐって、「新人類説(ホビット)派」と「そうでない(ヒト)派」論争が続いているのだ。

 その「そうでない(ヒト)派」説から、最近新たな説が出た。南オーストラリアのアデレード大学のマシージ・ハンネベルク氏は「Proceedings of the National Academy of Sciences USA」誌に記事を投稿し、「発掘された、完全に近い形のスカル『LB1』という個体はダウン症候群の特徴を示している」と述べたのだ。

 というのも、頭蓋骨の周囲の短さを含め、ダウン症候群のいくつかの特徴と一致しているからだという。ちなみにダウン症候群は、本来2本ペアであるはずの染色体の一部が3本になって身体に奇形・障害を生じる病気だ。

 それに対し、ホビットを支持する「新人類説」チームは、ダウン症候群説を真っ向から否定する。ストーニーブルック大学のウィリアム・ジャンガー氏によると、過去にも現代にも、LB1に匹敵するほど小さい頭蓋骨のダウン症候群の例はないという。また顔面中央の出っ張りや分厚い頭蓋といったLB1の特徴をもったダウン症候群の例もないという。

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