体内の不思議な場所から歯が生えた人々

tocana / 2015年1月7日 11時0分

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 食べ物を噛み砕く"歯"は口内に生えてくるものであるが、通常生えてくる歯よりも余分に生えてくる"過剰歯"が想像もつかないような奇妙な場所に生えてきたケースがある。それ自体は大して珍しくない"過剰歯"だが、成長した場所がとても珍しい場所だった......と「Medical Daily」が伝えている。

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■鼻血が止まらない! その原因はなんと「歯」?

 通常口の中に生えている歯であるが、サウジアラビアの男性からなんとも奇妙な場所で生えている歯が発見された。頻繁に鼻血を出していたという男性はなんと鼻の中に歯が生えていたのである。

 男性はすでに永久歯が完全に生え揃っており、この鼻の中で成長していた歯は"過剰歯"であろうとされている。通常の歯数より多い過剰歯は実はそれほど珍しいことではなく、約4%未満の人にあるとされているが、その多くが埋没歯であり、気づかれることも少ないという。しかしこの男性の場合、口内でなく鼻腔内で成長していたということもあり、大変珍しいケースであるという。

 アイオワ大学の口腔病理学のジョン・ヘルテン教授は「我々は毎年いくつかの珍しい症例を見るが、鼻孔底皮弁上に歯が突出するのは見たことがない」と語った。

 鼻の中に生えた歯のせいで男性は度重なる鼻血や扁桃腺炎に苦しめられてきたが、全身麻酔で抜歯手術を行い、術後の経過は順調ということだ。

 鼻の中から摘出された歯は約1cmであり、男性の悩みの種だった鼻血はこの歯の摩擦によるものであった。

 また男性は通常よりも歯の数が多い上顎正中過剰歯持っており、結果その歯が鼻腔内に向かって成長したと考えられている。


■男児の脳の中にも。腫瘍内のカルシウムを利用?

 また他にも、2014年に以下のケースが確認されている。

 米メリーランド州で生後4ヵ月の乳児の頭部が以上に大きくなっていることを心配した両親が病院を受診したところ、「頭蓋咽頭種」という腫瘍とその中で成長している"歯"が見つかった。頭蓋咽頭種とは先天性の珍しい腫瘍であり、かねてから研究者たちはこの腫瘍内にあるカルシウムの存在を主張してきた。

 現在、この乳児の腫瘍は手術により無事に除去され、その後の容態は良好であるが、今回摘出された腫瘍と除去された歯はこれまでの研究者たちの主張を証明した結果となった。


■古代遺跡からも過剰歯が!

 なんとも生命力が強いというか、体内の神秘としか言いようのない症例である。現在も過剰歯について様々な研究がなされているにも関わらず、なぜ体内に余分な歯が生えてくるのか未だ解明されていない。

 一説では人類が進化する過程で徐々に失われた歯が突如再現された、という説もあり実に興味深い。古くは約1万3,000年前のオーストラリア・アボリジニの遺跡の中からも上顎正中過剰歯の痕跡がある遺体が発掘されており、日本でも数例であるが鼻の中に上顎歯が逆向きに生える「口腔内逆生歯」の症例はあるそうだ。

 現代科学でも解明できない人体の秘密が解き明かされるときはくるのだろうか。
(文=福島沙織)


※画像は「YouTube」より

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