チェルノブイリ原発事故を予言、要人たちを「奇跡の手」で治療!? ~伝説の超能力者・ジューナ~

TOCANA / 2015年6月26日 13時0分

 彼女の治療法は、患者から離れて自らの手のひらを患部に向けるという手法で、旧ソ連では「奇跡の手」と呼ばれていた。ジューナ本人によれば、この能力は彼女の曾祖母から受け継いだものらしく、曾祖母は薬草や煎じ薬による治療を行うほか、患者に手を向けて独特のリズムで動かすだけで治療することができたという。ジューナ本人も曾祖母の手法を踏襲し、10歳頃から友人の母親を治療したり、てんかんの発作で倒れた父親を救ったりしたという。

 ジューナはレオニード・ブレジネフ共産党書記長から初代ロシア連邦大統領ボリス・エリツィンに到るまで、クレムリンの多くの要人たちのお抱え治療師であった。他にも映画監督のアンドレイ・タルコフスキー、高名な詩人ラスル・ガムザトフ、さらにはロバート・デ・ニーロやマルセロ・マストロヤンニといった欧米の俳優も彼女の治療を求めたという。さらに、予言者としてチェルノブイリの原子炉事故を予言したり、ソ連最後の外相となったエドゥアルド・シュワルナッゼにも助言を与えたと言われている。1986年、11歳年下のロック・ミュージシャン、イーゴリ・マトビエンコと2度目の結婚をしたとき、その結婚式には旧ソ連共産党政治局の全員が参列したとされ、以後ジューナの家は「クレムリンの指導者たちとアーティストが一緒に集う」ファッショナブルなサロンになっていたともいう。

 旧ソ連崩壊後の1995年、ジューナは宗教的活動家らとともに下院議員選挙に立候補したが落選した。1997年になると、自らの家系から「アッシリア人の女王」を名乗るようになり、絵画や詩作、短編小説執筆などの芸術活動にも乗り出したが、2001年12月3日、彼女を悲劇が襲った。最愛の息子、ワホが自動車事故で死亡したのだ。ジューナは激しく落ち込んでしまい、それ以来ほとんど公の場に姿を見せなくなった。

 そして今月9日付のAFP通信により、ジューナが8日の朝、2日間昏睡状態に陥った後にモスクワの病院で死亡したと報じられた。自らが治療を施せば、誰でも100歳以上生きられると豪語していたジューナ本人が、65歳で逝ってしまったのだ。彼女の遺体は、ヴァガンコフスキー墓地に眠る息子の隣に葬られたという。ジューナは結局、最愛の息子の死から立ち直ることができなかったものと思われる。しかし、ロシアを代表する超能力者として、数々のエピソードとともに彼女の名は後世まで語り継がれることだろう。
(文=羽仁礼)


※画像は「YouTube」より引用

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