バーチャルリアリティはここまで進化した!! 体外離脱を疑似体験する「SR(代替現実)システム」とは!?

TOCANA / 2015年8月28日 9時30分

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 ついに動き出したVR(バーチャルリアリティ)。数年前、日本をはじめ世界の大手家電メーカーが一斉に3Dテレビを発売したものの、あっという間に撤退したことは記憶に新しい。また3D映画も、火付け役となったジェームズ・キャメロンの『アバター』以降、3Dをウリにしてヒットした作品はない。一時的な熱狂が覚めれば、残ったのは「目が疲れる」「コンテンツが少ない」「飽きやすい」などネガティブな評価ばかりだった。

 すでにVR技術はビジネス現場で多数導入されている。薬の仕分けや飛行機の整備などを迅速に行うため、HMD(ヘッドマウントディスプレイ)に必要な項目を表示したり、対象のエンジン等の透視図を視界に合わせて表示したりできる。分子化学的な研究でも、HMDとデータグローブ(手の動きをそのままデジタル変換。デジタル空間のオブジェクトを手で触って操作できるため、直感的な操作が可能になる)を使い、新しい分子構造を探ったり、遠隔地の手術をVR下で行ったりしているのだ。

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■体外離脱を疑似体験する「SR(代替現実)」とは?

 理化学研究所脳科学総合研究センター適応知性研究チームのリーダー、藤井直敬氏が開発した「SR(代替現実)システム」は、ヘッドマウントディスプレイに映る映像を操ることで、被験者の時空間の感覚を操作するものだ。それは体外離脱や悟りの疑似体験であり、脳が把握する現実がいかにあやふやなものかを体験できる装置なのだという。藤井氏に話を聞く。

「ゴムの手のイリュージョンを体験されたことありますか?」

 藤井氏の言うゴムの手のイリュージョンとは、手の模型と自分の手を並べ、同時に刺激するとあたかも模型の手が刺激されているかのように感じる錯覚実験のことだ。

「あれはほとんどの人に起きるんですね。視覚と触覚が同期すると、『自分の手はここにある』と身体のイメージが拡張するんです。見えている手が触られ、自分の手が見えないと空間的に見えている手へと身体が拡張する。そういうことは脳では簡単に起きるんですが、普段、経験がないので起きることがわかっていない」

 道具を使うと先端が自分の体のように感じることがあるが、それが身体の拡張だ。

「意識が外に出るというのは、身体の主体が中にあるか外にあるかの違いでしょう。脳の中でそういうことが起きている、脳科学者としてはそう言うしかないですね」

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