バタフライ・ボーイ ― 皮膚が剥がれ落ちる難病を患った少年、過酷すぎる人生を強く生きる

TOCANA / 2015年9月1日 7時30分

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 バタフライ・ボーイ――。美しい響きの呼び名とは裏腹に、生まれながらに壮絶な人生を歩んでいる14歳の少年がいる。彼の名はジョナサン・ピトレ。ジョナサン君は、2万人に1人という皮膚の難病を患い、その皮膚はまるで蝶の羽のごとくデリケート極まりない。そして、この病気の治療法は、まだ無い。

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■身体の90%の皮膚が剥がれる難病

 医療情報サイト「Medical Daly」によれば、カナダのオンタリオに住むジョナサン君は、稀に見る遺伝子疾患「先天性表皮水疱症(EB)」に侵されている。彼の身体表皮の90%は水膨れに覆われ、3度熱傷と同等なのだという。皮膚が爛(ただ)れ落ちるので、ナイフやフォークを持つ、シャツのボタンを留めるといった単純な動作ひとつするにも激痛が走る。その痛みは、身体の外側に留まらない。食べ物を飲み込めば、のどの粘膜が擦れて水泡ができるのだ。

「毎日だよ。寝てる時さえ身体のどこか痛くて、たまに激痛で飛び起きることもある」と、ジョナサン君は話す。痛み以外に吐き気、頭痛にも襲われ続けており、まさに生き地獄だ。

 彼の日常は、気の遠くなるような困難に満ちている。感染予防のため、身体中を包帯でぐるぐる巻きにして生活しているのだが、一番の重労働は、この包帯を1日おきに合計3時間以上かけて取り換える作業だろう。

 まず、バスタブに浸かり、お湯の中で包帯を母親にほどいてもらう。その後、水泡の1つひとつに穴を開け、中から膿を出す。傷が広がるのを抑えるためだ。最後に、新しい包帯に交換したら、モルヒネを含む4種類の薬を服用。だが、痛み止めもあまり効かないという。

 ジョナサン君本人だけではない。家族にのしかかる負担は相当なものだ。母親のティナさん(35歳)は英紙「Mirror」に対して激白する。「もちろん苦しいです。私が巻きつける包帯のせいで我が子が激痛にもがく姿を、ただ見守るしかできないんですから。息子は『もう止めて!』って叫びます。でも、母親である私は、包帯を巻く手を止めるわけにはいかないんです」。

 決して癒えることのない生傷が死ぬまで続く、途方もない病状だ。また、"死ぬまで"と書いたが、EBの平均寿命は30歳に満たない。そして、ジョナサン君の場合、医者から25歳くらいと言われており、すでに余命は11年――。

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