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死体が重なる「沈黙の塔」 ― ゾロアスター教の聖なる儀式

TOCANA / 2015年11月23日 8時0分

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 ゾロアスター教は紀元前六世紀頃のペルシャの予言者ゾロアスターを開祖とする、世界最古の一神教といわれている。祭壇に祀られた火を崇めることから、またの名を「拝火教」ともいう。ゾロアスター教、名前からして謎めいた印象があるが、「フヴァエトヴァダタ」と呼ばれる自分の親、子、兄弟姉妹と交わる最近親婚を最大の美徳とする教えなど、現代からすればちょっと風変わりな宗教のようにも感じられるものの、いまだ約10万人の信者が存在しているといわれている。

 ゾロアスター教では、古来より続いてきた「鳥葬の儀式」が今でも受け継がれている。それが沈黙の塔(Tower of Silence)とにてとり行われるのだ――。

【その他の画像はコチラ→http://tocana.jp/2015/11/post_7948.html】


■現代にも残る鳥葬の儀式

 人間の死体を不浄のものとしていたゾロアスター教において、聖なる火で死体を焼くことはタブーである。母なる大地が与えてくれた「水・風・火」といったものを神聖なもの捉えているゾロアスター教は、遺体に不浄がもたらされることなく葬送するために「

 現在では衛生的な問題から鳥葬が禁止され、大半のゾロアスター教徒も土葬を取り入れているが、インド・ムンバイにおいては今だに「沈黙の塔」が使われているそうだ。


■驚愕の沈黙の塔

 インドではゾロアスター教徒のことを「ペルシアから来た人」という意味でパールスィーと呼んでおり、ムンバイに集中して居住しているという。パールスィーは経済的に豊かで社会的地位の高い人が多い傾向がある。教育水準も高いパールスィーたちは、かつては各家庭に5人ほどの子孫を残してきたが、近年欧米文化の混入により少子化傾向にあるそうだ。ちなみに、あのフレディー・マーキュリーの両親もパールスィーだ。

 今でこそパールスィーくらいしか実際に使用していないが、かつては様々な場所に点在した「沈黙の塔」。

 各塔には、ある共通した構造がある。石のブロックによって円筒形に建てられた塔の内部は、すり鉢状に緩い勾配がつけられており、外側から中心にかけて、男性、女性、子供の遺体を並べる為に3つのレーンが階段状に設けられている。遺体が置かれる床面には、雨水や遺体から流れる体液を下に流す為の溝が掘られており、鳥に肉を食われ白骨化した遺体は中心の穴に投げ込まれるようになるという構造だ。

 太陽に照らされること約一年、穴に投げ込まれた骨は海に流されるのだが、衛生面から穴の底には炭と砂が敷かれており、溜まった体液などを濾過する仕組みになっている。

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