首がグニャリと180度曲がってしまった少年=インド 母親にも呪われ続けた壮絶人生

TOCANA / 2016年7月21日 8時0分

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 世の中捨てたものではない。ヨーロッパ・アメリカでは移民排斥の流れが強まりつつあり、日本でも他人種に向けたヘイトスピーチが問題視されるなど、憎しみが渦巻くこのご時世、困っている人をなんとかして助けたいという気持ちはまだ人間に残っていたようだ。原因不明の奇病により、首が180度曲がったままだったインドのマヘンドラ君の絶望的な状況は彼らの心を打った。

 マヘンドラ君の曲がった首を真っ直ぐな状態に戻す手術がニューデリーのアポロ病院で行われ、無事成功したことを5月19日付の英紙「The Daily Mail」が報じている。

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 インド中部に住む13歳のマヘンドラ君は、生後6カ月頃から首が傾き始め、3歳になる頃には首を真っ直ぐに保つことが完全にできなくなり、頭が首の根元からぶら下がった状態になってしまった。貧しいながらも彼の父親ムケシュさんと母親スミトラさんは、インド中の50にも及ぶ病院にマヘンドラ君を連れて行き診てもらったが、誰も原因が分からなかった。家族はただ這うことしかできないマヘンドラ君の苦しむ様子をただ見守ることしかできなかった。

 さらに、マヘンドラ君の病状に対する、一家が暮らすコミュニティーからの差別も激しかった。ムケシュさんは自分の過去の罪によって息子であるマヘンドラ君が苦しんでいる、という謂われない非難に傷つき、次第にその非難を信じるようになってしまった。その結果、医学的にマヘンドラ君を助けるのではなく、ムケシュさんの過去の罪を贖うために苦しむ我が子を支え続けようと、マヘンドラ君を病院に連れていくことを止めたのだ。さらに、母親のスミトラさんは全く好転しない病状と自分が彼を運べなくなったらといった将来に対する絶望から、「これ以上苦しむよりはいっそ連れて行ってください」と息子の死を神に祈るようになってしまった。こうしたマヘンドラ君と彼を支える一家の絶望的な状況は「詳しい検査が必要だがおそらく背骨と筋肉の異常によるとても珍しいケース」という専門家の分析とともに昨年報道され世間に知られることになり、そして彼を救おうという動きが起こったのだ。

 マヘンドラ君の状況を知ったリバプールの中学校で働くジュリエ・ジョーンズさんはすぐに、彼の手術費を募る募金サイトを立ち上げ、28日後には手術に必要とされた12,000ポンドが集まった。「記事を読んだ誰もが彼が助かることを望んだけど何もしなかった。だからすぐにノートパソコンを取り出したの」とジュリエさんはサイト立ち上げの経緯を語っている。ジュリエさんと募金した人達の「なんとかマヘンドラ君を助けたい」という気持ちが可能にした今回の手術であるが、それはマヘンドラ君の命が奪われかねない危険なものだった。

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