【7歳男児死亡】自称祈祷師が「俺は平清盛の末裔だぞ!」と絶叫 → 1分で退廷 殺人罪が適用されない可能性も?

tocana / 2017年3月9日 8時0分

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 前代未聞の“高速退廷劇”だ。自らを「龍神」と名乗り、1型糖尿病を患う今井駿君(7)のインスリン投与を中止させて死なせた自称祈祷師・近藤弘治被告の初公判が6日、宇都宮地裁で開かれた。起訴状によると、近藤被告は駿君の両親から相談を受け、インスリンを投与しなければ死亡する可能性があると知りながら、2015年4月ごろ、両親に投与中止を指示。同27日に衰弱死させた殺人の疑いが持たれている。

 駿君が患う1型糖尿病は、生活習慣病から派生する2型と違い、治療は困難を極める。

 1日数回のインスリン注射は欠かせないが、近藤被告は「腹の中に死神がいる。インスリンでは治らない」と主張。代わりにハンバーガーや栄養ドリンクを飲食させたり、駿君をローソクで囲い、足や腹などをさすりながら「死神退散!」と呪文を唱えていたという。両親からは報酬として計420万円を搾取。市販の塩を「龍神塩」と偽り、高額で売りつけることもあったという。

 注目の初公判では近藤被告が大暴れ。入廷と同時に「始まる前にちょっといいですか?」と切り出し、裁判長から「始まる前は発言禁止です」と即刻注意を受けた。めげない同被告は裁判員入廷後にまたも「開廷前に一言…」とお願い。再び制止されると「冤罪だ!」と絶叫した。

 証言台では謎の資料を手に取り「まずはこれを出させて下さい」と要求。裁判長から「勝手な発言を禁止します」と制止されると、同被告は激高し「この資料のなかに真実が入っているんだ!」とまくし立て、裁判長から退廷を命じられた。開廷からわずか1分足らずの出来事だった。連行される同被告はなおも「八百長裁判長!」と連呼し「俺は太政大臣・平清盛の末裔だぞ!」と叫びながら法廷を後にした。

 被告不在のまま再開された裁判で検察側は「インスリンを投与しなければ被害者が死亡する危険性を認識していた。助けるには被告の指示を従うしかないと、両親に思わせていた」と指摘。弁護側は「近藤被告は治療が正しいと信じていた」と殺意を否認した上で「インスリン投与をやめることを両親に強く勧めたわけではない」と述べた。

 一般的に見れば、インチキ祈祷師の近藤被告は完全に「クロ」。法廷での暴走は「最後の悪あがき」とみなされてもおかしくはないが…。

 取材した社会部記者によると「殺人罪が適用されるかは半々だ。鍵を握るのは駿くんの両親。近藤被告に息子の病状を事前にどの程度説明していたかにかかっている。それが一切なければ、同被告の殺意は立証できず、場合によっては猶予刑になることも…。類似の裁判では、危険を承知で息子を預けた両親が殺人罪に問われたケースもある。宗教的な行為が絡む裁判は驚くような判決が出ることがある」という。

 当局が業務上過失致死ではなく、殺人罪で立件したのは裁判員裁判の対象となるから。裏を返せば「裁判員のフォローを期待している部分もあるのでは? 現に近藤被告の悪態は当局にとってかなりの追い風になったはず」(スポーツ紙記者)。

 「龍神」の命運はいかに――。

※画像は、Thinkstockより

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