現代版「ノアの箱舟」プロジェクト開始へ! 地球上の生物“150万種”の全ゲノム情報を記録… 壮大すぎる計画の全貌発覚!

TOCANA / 2018年4月30日 7時0分

写真

 現代は地球上で6度目の大量絶滅期とも言われている。西暦1500年から現在までに320種もの脊椎動物が絶滅し、各生物種の個体数も平均25%減少しているという。そんな中、現代における「ノアの方舟」ともいえる一大プロジェクトが進められようとしている。今後10年間で150万種にも及ぶ植物・動物・真菌のゲノム情報を収集、保存しようというのだ。米誌「Newsweek」をはじめ、多数のメディアが報じている。

【その他の画像はコチラ→http://tocana.jp/2018/04/post_16740_entry.html】

■現代のノアの方舟

 今月24日付の学術誌「米国科学アカデミー紀要」で発表された「Earth BioGenome Project」は、生物の大量絶滅が危惧される中で行われる、まさに現代版ノアの方舟といえる。米国立自然史博物館のジョン・クレス氏を中心とした世界中の科学者24人が連名で発表した声明によると、このプロジェクトでは地球の生物多様性への理解と資源の保護を目的に、世界中の真核生物のゲノム情報のオープンなデータベースを作成するというのである。

「Newsweek」によると、150万種の生物種のカタログを作成するのにかかる期間はおよそ10年、費用は約47億ドル(約5100億円)、総データ量は200ペタバイト以上にのぼると見積もられている。現時点でゲノム情報が解読されている生物はわずか0.2%に過ぎず、プロジェクトの進展には世界中の大学や研究所、研究者や学生らの協力を取り付ける必要がある。データベースは広く公開され、生物学、医学、農学など幅広い分野に貢献するとみられる。

 このプロジェクトを支えるのは、直近の数十年で格段に進歩した遺伝子解読技術の進化だ。かつて人間の全塩基配列を解読するヒトゲノムプロジェクトには15年もの年月と約30億ドル(約3200億円)が必要だった。しかし技術の進歩はめざましく、現在では1人分のゲノム解析がおよそ1000ドル(11万円)程度で行えるという。

 また、プロジェクトの中では未知の生物種が発見されるのではないかと期待されている。地球上には最大1500万種もの未知の種が存在すると考えられているが、その多くは小さな昆虫や海の中にいる小さな生物とされる。現在の技術を総動員して、既知の種すべてのゲノム解析を進めれば、まだ知られてない種のうち80~90%を発見できるのではないかというのである。

 かつてこの世界が大洪水に襲われた時、全生物を絶滅から救ったとされるノアの方舟――。声明の中で、このプロジェクトは「健康や環境、経済、社会問題に革新的な解決策をもたらす可能性をもつ新たな科学的基盤を築く」と宣言している。現代版ノアの方舟プロジェクトは世界を救う救世主となるのだろうか。その行方に期待したい。
(編集部)
画像は「Wikipedia」より引用

×


この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング