存在しないはずのものが見える「ポストディクション錯視」が激ヤバ! 脳のタイムトラベル作用が発動!

TOCANA / 2018年10月15日 7時0分

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 壁のシミが顔に見えるパレイドリアや、注意を払っていないものを知覚できない宇宙ゴリラ効果等々、我々の脳や知覚では錯覚や幻影を生み出す様々な現象が起きている。その一つに「ポストディレクション」という作用があるという。最近、この作用を使った面白い錯視実験が発表された。英「Daily Mail」が今月10日付で報じている。


■見ていないものを見てしまう不思議な錯視

 まずは、米・カリフォルニア工科大学のYouTubeチャンネルに投稿された動画「The Rabbit Illusion」(https://www.youtube.com/watch?v=yCpsQ8LZOco)を見てみよう。実験内容は簡単で、まず、画面の指示通り、+マークに焦点を合わせたままにする。マークの下の方に一瞬だけ光点が現れるので、その回数を数えよう。たったそれだけ実験だ。

【その他の画像はコチラ→https://tocana.jp/2018/10/post_18415_entry.html】

 やってみると、ピピピという音に合わせて、光点が3回現れたように見えなかっただろうか。だがそれは錯覚で、実は2回しか光っていない。続いて音のない場合にどのように見えるかという実験が続く。光ったのは2回ではなかっただろうか。だが実は、どちらの場合でも光点は2回しか現れていない。
 なぜこんな錯覚が起きるのか? 2回の光点は、3回鳴るビープ音の1回目と3回目に合わせて出現している。脳は「光は音とともに出現する」と判断し、実際には光が現れない2回目のビープ音の時にも「フラッシュがあった」と、本当は見ていない光を「見た」と補正するのである。

 つまり、我々は直後に起きたことの情報を基に、過去の情報に知らぬうちに補正をかけているということになる。この不思議な現象は「ポストディクション(postdiction)」という認知作用で説明できるという。ポストディクションはプレディクション(予知)の逆で、後から起きたことで過去の認知や決定に矛盾が生じた場合、過去の方を後付けで再構成する作用である。過去にはポストディクションを利用した「フラッシュラグ効果」という錯視も考案されている。

 今月10日付でオンラインジャーナル「PLOS ONE」に掲載された論文によると、ポストディクションはわずか4分の1秒という短い時間のスケールで一般的だという。知覚や意思も決定も、後付けで自動的に補正されている可能性があるのだ。我々は自分で思っているほど正確には現実を認識していないのである。

(編集部)


※イメージ画像は、「Thinkstock」より

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