世界初「頭部移植手術」の希望者がまさかのドタキャン! 怖気づいたのではなく… リア充すぎる中止理由に衝撃!

tocana / 2019年1月15日 7時0分

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 以前トカナでもお伝えしたが、イタリア人の天才神経外科医セルジオ・カナベーロ博士を覚えているだろうか。2015年に人間の頭部を別の人間の胴体にすげ替える世界初の頭部移植手術プロジェクトを立ち上げた、通称「ドクター・フランケンシュタイン」その人だ。

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 2017年には遺体間での頭部移植を成功させたものの、その後に予定されていた生きている人間同士の手術は、どうやらドナーのドタキャンにより中止となってしまったようだ。

■恋に落ちて頭部移植手術をキャンセル

 今回紹介するのは、この世紀の大手術にドナーとして名乗りを上げたにもかかわらず、すんでのところで思いとどまった男のことだ。

 ロシア人コンピュータ・スペシャリストのヴァレリー・スピリドノフさん(33歳)は、脊髄性筋萎縮症の中でも、特に困難とされるウェルドニッヒ・ホフマン病を患っている。幼少の頃から車椅子生活を余儀なくされてきた彼は、これまでに何度も「自分には、何も失うものはないから」と、手術への決意をメディアに語ってきた。

 つまり、この狂気の沙汰ともいえる実験的手術で、たとえ命がなくなったとしても覚悟はできているというのだ。悲しくもあり、不謹慎に聞こえる言い方になってしまうが、彼のような身の上だからこそ、ドナーに選ばれたのかもしれない。

 だが、思わぬ誤算が生じた。しかもセレンディピティが! 死をも恐れぬヴァレリーさんが、恋に落ちてしまったのだ。

 お相手は、同じ市内に住むアナスタシア・パンフィロアさん。応用化学とコンピュータ分野で数々の学位を持つ、才色兼備のアラサー女性だ。2人はたびたび仕事で顔を合わせるうちに、気がつけば「これほどまでに心を通わせることができる人はいない」と、意識するようになったという。

 そして、二度と目を覚まさないかもしれない手術台の上に横たわろうとしていたヴァレリーさんは、猛スピードで展開していく手術までのカウントダウンに急ブレーキを踏むことになった。

■アメリカに移住して一子を授かる

 2017年11月、モスクワで結婚後、アメリカに移住したスピリドノフ夫妻。しかも、昨年11月には元気な男の赤ちゃんが生まれた。幸い、病気は遺伝していないという。

 ヴァレリーさんは現在、フロリダ大学でコンピュータによる人間の感情分析について研究している。世界一デンジャラスな手術の実験台になることはできなかったが、代わりに音声認識で動く「スマート・ウィールチェア」の開発に取り組む日々だという。

 残念ながら、夫婦でのツーショットは公開していないようだが、それでも実にチャーミングなカップルにであることに違いはない。ヴァレリーさんはもともとイケメンだが、我が子を胸に抱えた写真からは父親としての尊厳が伝わってくるし、アナスタシアさんについてはその姿を見るまでもないだろう。

 生きる望みもなく、死ぬことさえ恐れない孤高の男を救ったのは、愛する女性だった。末永くお幸せに。
(文=佐藤Kay)

イメージ画像:「Getty Images」より

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