人間の脳が“小さな記憶違い”を起こすメカニズムが判明! 具体と抽象の間を彷徨いながら… 記憶の不確実さは絶望級!(最新研究)

tocana / 2019年1月18日 7時0分

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 人間の記憶とは曖昧なものだ。例えば、今日の朝食について思い出してみよう。その時に飲んだのは水だったか、コーヒーだったか、それともスープだったか? そのくらいは思い出せるだろうが、使っていたコップやカップについてはどうだろうか。その色や細かい形まではっきり思い出せるだろうか? いつも使う愛用のマグカップだったなら簡単かもしれないが、そうでなければ思い出すのはなかなか難しいのではなかろうか。

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 朝使ったカップがどんなものだったか……普段ならそんなことを思い出せなくても何の問題はないが、時にはそんな些細なことを詳細に思い出さねばならないことがある。例えば犯罪の捜査などで、犯人の着ていた服や顔つきなど、非常に細かい記憶を求められることがある。だがそんな時、人間の記憶はあまり当てにならないともいわれる。犯人の大雑把な特徴、例えばスーツを着ていたことは覚えていても、「ネクタイを締めていたか」や「何色のシャツを着ていたか」などは簡単に忘れてしまうし、時には実際とは全く違う記憶にすり替わってしまうこともあるという。

 一体なぜこんなことが起こるのか? 英バーミンガム大学で脳科学を研究するフアン・リンデ=ドミンゴ氏らは、記憶の仕組みからその理由を説明できるかもしれないという。今月14日付でオンラインジャーナル「Nature Communications」に掲載されたリンデ=ドミンゴ氏らの論文は、人間の記憶の仕組みについて新たな光を当てている。

 研究チームらは、人間が何かを見た時に、脳がその視覚的情報をどのように処理するか、さらに、それを思い出す時に脳内でどのように処理が行われているかを調べた。
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画像は「Getty Images」より引用
 実験では、まず参加者にさまざまな物体の画像と単語の組み合わせ(例:てんとう虫の画像と「Cut」という単語)を覚えてもらう。参加者の頭には脳の活動を調べる128個の電極がつけられ、脳の活動状態からどのような画像を見ているのかを判断できるようにコンピュータアルゴリズムを訓練した。その後、単語を提示してそれと組み合わせられていた画像をできるだけ詳細に思い出してもらう。このときも、単語を聞いた脳ではどのような情報を考えていたのか、脳の活動状態から判定するアルゴリズムが用いられた。

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