農作物にも影響が…ブランド柿“富有柿”発祥の地で『カメムシ大量発生』農薬まく回数増やすも対策に限界
東海テレビ / 2024年10月10日 21時0分
「カメムシ」が全国で大量発生していて、ブランド柿などの果物にも影響が出ています。岐阜県瑞穂市の柿農家も対策をすすめていますが限度があり、頭を悩ませていました。大量発生の理由と今後について、専門家に聞きました。
■柿農家「200〜300万ぐらいは被害額が出るかも」
瑞穂市の柿農家「せっきーファーム」では、瑞穂市発祥のブランド柿「富有柿(ふゆうがき)」を育てていますが、カメムシに果汁を吸われて黒ずんでしまい、表面がデコボコになっていました。
関谷さん:
「こんなに被害が出るとは思ってもいなかったですね」
関谷さんによると、もともと瑞穂市ではカメムシの被害が確認されていませんでしたが、2023年から見られるようになったといいます。11月上旬に迎える収穫への影響も懸念されています。
関谷さん:
「いま全体の1〜2割ぐらい被害が出ていますけども。おそらく本格的に収穫が始まる11月ごろにはもっと被害が、3~4割ぐらいになる可能性もありますね。被害がこのまま拡大すると、200〜300万ぐらいは被害額が出るかもしれないです」
関谷さんも所属する瑞穂市柿振興会では、カメムシの被害を受けて農薬をまく回数を例年より増やしましたが、出荷直前は散布できないなど制約もあり、対策には限界があるといいます。
関谷さん:
「瑞穂市は富有柿の発祥地なので、全国の方に届けたいんですけど、それがなかなか難しくなってしまうので、悲しい気持ちでいっぱいです。何とか少しでも被害が収まってほしいと願うしかないです」
■専門家「カメムシはまだまだ増える」
農作物に被害を及ぼすカメムシの大量発生の理由と、今後の見通しについて、専門家に話を聞きました。
名城大学の上船雅義教授:
「2024年は5月にも注意報が出ていて、越冬した個体の数が多かったというのがあります。そこから今の時期ですと、越冬した個体はおそらくもう死んでいて、そこから子供たちが大人になったりして増えて、数を増やしている状況です。暖かいのもありますので、まだまだ活動できるかなと思っています。まだまだ収穫時期ではありますので、それが続く限りは被害は出てくると思います」
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