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罰則は設けない方針…『カスハラ防止条例』制定に向け愛知県が検討会開催 6月の県議会での条例案提出目指す

東海テレビ / 2025年1月20日 21時51分

ニュースONE

 愛知県は、カスタマーハラスメント=カスハラを防止する条例を制定するため、1月20日に具体的な検討を始めました。今後、条例の骨子案をネット上で公開し、意見を求める予定です。

■市バスの運転手に「お前降りろ…」カスハラの実態




 客から迷惑行為や理不尽な要求を受ける「カスハラ」は、東海地方でも深刻な問題となっています。

名古屋市営バスでは2024年10月、運転手に言いがかりをつけ、「降りろ」などと怒鳴る男性の姿がドライブレコーダーに残されていました。


乗客:
「お前さあ、『駆け込み乗車するな』っていつも言ってるのお前だろ」

運転手:
「言っていません。お客さん、時間遅れているんですよ」

乗客:
「お前降りろ」

運転手はバスを降り、乗客は他のバスへの乗り換えを余儀なくされました。

■「カスハラは禁止」条例に明記も “罰則は設けず”




 愛知県は20日、カスハラを防止する条例の制定を目指し、経営者団体や労働組合の関係者とともに検討会を開きました。


大村愛知県知事:
「県として『カスタマーハラスメントを許さない』と強いメッセージを発信するとともに、条例を制定する」

示された条例の骨子では、カスハラは労働者のやりがいを失わせ、生産性も低下させるとして禁止と明記されていますが、顧客らの権利が不当に侵害されないよう配慮するとしています。

 県は条例をもとにガイドラインなどを作り、カスハラの定義や具体的な事例、基本的な対応策を示すことで、各事業者のマニュアル作成を促します。


しかし「罰則は設けない」としています。

労働者団体の関係者:
「カスハラと確認された場合、例えば行き過ぎた場合には警察に連絡できるとか、あるいは特定のお客さんについては入店なりお断りができるとか」

経済団体の関係者:
「お客さまがモンスター化する前に、小さい段階から不安を収集して、早め早めに対応していく」

愛知県は、20日の議論を踏まえた条例の骨子案をネット上で公開し、意見を求める予定で、2025年6月の県議会に条例案の提出を目指すとしています。

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