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「最終面接落ちた」で他社からスカウトも…売り手市場続く大学生の就職活動 人材確保のため採用方法が多様化

東海テレビ / 2025年2月3日 21時53分

ニュースONE

 人手不足や少子化の影響で、大学生の就職活動は売り手市場が続いていて、企業側も試験方法でユニークな取り組みを取り入れたりして、人材確保に力をいれています。

■2026年卒対象に行った「就職人気企業」のアンケート結果




 2025年1月11日、産経新聞社と人材コンサルティング業のワークス・ジャパンが、2026年卒の就職人気企業について調査したアンケート結果のランキングを公表しました。

文系の学生では10位までに伊藤忠商事、三菱商事、三井物産と商社が3社入りました。

1位 伊藤忠商事
2位 三菱商事 
3位 損害保険ジャパン
4位 三菱UFJ銀行
5位 サントリーホールディングス
6位 味の素
7位 アクセンチュア
8位 日本航空
9位 三井物産


10位三井不動産


東海地方に本社を置く企業では26位にトヨタ自動車、34位にJR東海が入っています。

理系の学生では10位までにメーカーが多数挙がっています。トヨタは3位に入っています。

1位 ソニーグループ
2位 パナソニックグループ
3位 トヨタ自動車
4位 日立製作所
5位 野村総合研究所
6位 NTTデータグループなど
7位 伊藤忠商事
8位 富士フィルム
9位 富士通
10位 味の素


東海地方に本社を置く企業では22位にJR東海、38位にデンソーが入っています。

■賞金に旅行やポーカーまで…企業が取り組むユニーク採用活動




 アンケート調査をしたワークス・ジャパンによると、いまの就職活動は「採用活動がさらに早くなっている」といいます。

大学3年生の12月時点で内定を持つ学生が30%弱、4年生の7月頭時点で内定を持つ学生がおよそ90%にのぼるということです。(内定を得ても就活継続した場合あり)


また、およそ90%の学生が3年生の夏休みを利用して、6月~9月の間にインターンシップに参加しているということです。

企業にとっても、夏のインターンは主戦場と考えていて、さまざまな取り組みが行われています。

例えば「オープンハウス・ディベロップメント」は、「アワード型」のインターンです。実在する土地に新築戸建ての企画力を競う大会を開き、現場のプロから指摘やアドバイスを受けながら取り組んで、優勝チームには賞金50万円が渡されます。


企画した家は、実際に建築され、販売までされるということです。2014年から毎年開催していて、2025年も開催する予定です。

設計士の採用活動の一環としての取り組みで、建築、土木、デザインなどの学科の学生限定で行われています。

介護系の会社「シマダリビングパートナーズ」は「旅行型」インターンシップを導入しています。介護施設の入居者と一緒に「東京湾クルーズツアー」や、「水族館とホテルランチ」などに参加しながら、介護の仕事を体験できるというものです。


グループの旅行会社「シマダトラベルパートナーズ」と共同で開催していて、2024年に初めて実施しましたが、2025年も予定しているということです。
 
採用活動で「トランプ」を活用している会社もあります。ポーカーがいま世界的にブームで、日本でもZ世代を中心に浸透していて、就活イベントでも活用されていました。


参加した就活生:
「リラックスした状態で周りと楽しく遊びながら企業の方と話もできる」

参加した企業の担当者:
「賭けに出る子もいれば慎重に行く子もいるので、面接だけではわからない人間性がわかるのが楽しかった」

ポーカーが若者に流行っていることに加え、勝つための戦略や判断力はビジネスにも共通しているとして開催したといいます。


5社と学生およそ30人が参加し、成績優秀者は1次面接が免除されたり、賞金が贈られたということです。


また、損保ジャパンなどは面接対策や自己分析の講座もしてくれる「就活支援型」、ニトリなどで、大学1、2年生向けの「若年型」、富士通などで、給料がもらえる「有償型」もありました。

■「お祈りメール」を登録すると同業他社からスカウトが来るサービスも




「最終面接で落ちた」ことを評価し、採用に繋げている取り組みもあります。サービスを提供しているのは、「ABABA(あばば)」という会社で、学生が最終面接に落ちたときに受け取る「ご希望に添えませんでしたが、今後の活躍をお祈りします」といった、いわゆる「お祈りメール」をABABAに登録すると、学生の情報を見た同業他社などから、複数の「スカウト」がくる仕組みです。


スカウトを学生が受けた場合は「他社の採用担当が太鼓判を押した人物」として評価され、エントリーシートや1次面接などが免除され、途中から選考を受けられるメリットがあります。


ベンチャー企業をはじめ、NTTドコモやDeNA、アサヒ飲料、サイバーエージェント、JTといったナショナル企業もこのサービスを利用しているということです。

企業側がこのサービスを利用する一番のメリットは、優秀な学生を「簡単に」スカウトでき、採用コストの削減になることです。また、就活シーズン終盤でも優秀な学生を見つけやすいという面もあるといいます。

ABABAが行った調査では、不採用になった学生の85%が「その会社を嫌いなった」という結果があり、会社のイメージが落ちやすいということで、最終試験で不採用にした学生にはABABAへの登録を案内することで、不採用ながらも学生をサポートし、企業のイメージアップに繋がるというメリットもあります。


スカウトした学生が内定を承諾したときは、その企業からABABAに成果報酬が入るというビジネスモデルです。

2025年1月17日放送

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