ハウス栽培が旬に…物価高の中でトマトが“値下がり” 卸売価格は去年11月の3分の1に 今後は寒波で再び上昇も
東海テレビ / 2025年1月31日 21時14分
あらゆるものの値段が高騰している中、トマトが値下がりしています。背景に何があるのか、農家や卸売業者から話を聞きました。
■2024年秋頃は5000円→今は2500円ほどに
名古屋市東区にあるスペイン料理店「地中海バル el Jardin」では、パエリアなどの煮込み料理やサラダの具材、さらに調味料としてトマトが欠かせません。
この店では主に、岐阜県産や静岡県産のトマトを使っていますが、2024年は猛暑などによる価格の高騰に加え品質が悪化したことから、一時は生のトマトからホールトマトに切り替えたり、別の食材を使ったりしたといいます。
ところが最近になり異変がありました。「トマトの値下がり」です。
六浦啓裕オーナー:
「今週の仕入れで(価格が下がったのを)一番感じたのはトマトだと思います。10個で2000円台前半だったものが、5000円近くまで上がってしまって、今は2500円ぐらいまで下がっているようなイメージです」
甘みが特徴でサラダなどに使うフルーツトマトは、10個から14個入りの1箱が2024年秋頃は5000円ほどでしたが、今では半分のおよそ2500円になりました。
さらに、パエリアなどに使っているトマトは、一時期1個250円〜300円ほどだったのが、今ではおよそ70円と3分の1ほどに値下がりしたといいます。
六浦啓裕オーナー:
「元に戻ったというイメージが強いです。ちょっと高すぎたので。何よりもお客さまへの負担が少なくなるのがありがたいです」
農水省によると、1キロ当たりのトマトの卸売価格は、猛暑などの影響で2024年11月に1000円を越えていましたが、現在はほぼ3分の1まで下がっています。
■トマトに何が起きているのか…
愛知県東海市のトマト農家「山中農園」では、ハウス栽培で作るトマトが旬を迎えています。生産量が増えていることが、値下がりの要因となっていました。
山中農園の山中孝信さん:
「ハウスは今からが最盛期。味ものってきますし、今からがおいしい時期」
山中農園の主力は、ハートの形が特徴的な「ファーストトマト」です。ゼリー状の部分が少ないため実が崩れにくくカットしやすい、甘みと酸味のバランスが絶妙な愛知県の伝統野菜です。
しかし、ハウスの適温はおよそ24度ですが、2024年は秋になっても残暑が続いたため実がつかないなど、しばらくの間、生育不良になったといいます。
山中さん:
「10月中旬くらいから1カ月、収穫が遅れていました」
農園に併設する直売所では、2024年10月ごろは価格を据え置いたまま、量を3分の2に減らして販売していました。しかし、旬を迎えた今は収穫も順調で、ようやく本来の量と価格で売ることができるようになったといいます。
山中さん:
「最初は値段が上がってしまいまして、今はだいぶ落ち着いている。ここから極端に高くなることはないと思います」
■卸売業者に聞いた「安くなった理由」と「今後の価格」
トマトの価格が下がった理由について、名古屋北部市場の卸売業者・セントライ青果の担当者に聞きました。
長く価格高騰が続いたことでトマトが売れなくなり、需給のバランスから価格が下がってきていることや、産地の熊本や愛知などの供給が増えてきていることが考えられるということです。
ただ、今後は寒波が来るため生育が鈍り、トマトの出荷が少なくなって、価格が再び上がる可能性があるということです。
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