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【Mリーグのリアル何切る?】ファイナルならではの決断 堀慎吾〝差し込み〟の思考

東スポWEB / 2024年5月22日 14時13分

5月7日第2試合 南2局1本場 西家・堀慎吾の9巡目(2万7000点・3着目、ドラ=西)                       

写真の場面であなたならどうする? 何を切る? 下にある【答え】を読む前にまずは考えてみよう。

優勝するためには対面でテンパイ気配の鈴木優にはどうしても上がられたくない場面。最善の策は?

【答え=4索(差し込み)】麻雀用語の「差し込み」。意図的に対戦相手に振り込むことで、何かしら自分のメリットを確保する「戦略的放銃」だ。最も多いのは、自分がトップでオーラスを迎えたところ、逆転されない程度の点数で振り込み、試合を終わらせるケースだが、状況によっては試合の流れをつくるべく、早めにその選択をすることもある。堀慎吾(サ)が、この試合で目指していたのは鈴木優(P)をラスにして、自分がトップになること。南2局1本場から“小さな天才”が動いた。

チームポイントでは、既に首位Piratesが抜け出しかけていた。これ以上走られては、どうにも追いつかない。都合よく鈴木優がラス目のところ、南場の親番で連荘、かつ高打点を目指して2鳴き。堀はどうしてもこの局を流したかった。「ドラ西をポン、1萬もポンと親満貫確定の仕掛けが入っており、捨て牌からはチャンタ気配で、ここで親満貫をアガられるのは相当に厳しい局面でした」

注目したのは、鈴木優が切った2萬を鳴いた松ヶ瀬隆弥(風)。安牌の字牌を先に切ってまで、チャンタ模様の鈴木優に対して危険な7索を引っ張っていたことには必ず意味がある。「4巡目に8索を切っているので6索を持っているケースは少ない。自身の目から5索も3枚見えて5・5・7索といった5索が対子ケースもないので、関連牌として考えられる形が3・赤5・7索のリャンカンからの7索切りで、カン4索待ちに見えていました」と読みを働かせた。

読みは正解。鈴木優の親を流すために、4索を差し込むことができるが、ここで大量失点しては元も子もない。「赤5索は絡むので必ず2000点以上はあるが、松ヶ瀬選手は2・3・4萬チーなので三色同順は絡まず、ほぼ2000点からMAX3900点」という計算。かつ、差し込みを決めたのは「次に優選手の危険牌を松ヶ瀬選手がつかんだら降りてしまい、その場合だとトップを阻止したい優選手の独り旅でアガリか連荘となってしまう」からだ。

堀の思考は全て正解。中・赤2の3900点を放銃して、鈴木優の親番を流すと今度は自分のターンとばかりに南3局、南4局で加点し逆転トップ。イメージ通りのトップ・ラスを決めるという至高の試合になった。

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