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【熊本競輪】中川誠一郎が熊本競輪場への思いを語る「やっと走れます、地元を…」

東スポWEB / 2024年5月27日 17時7分

中川誠一郎が新生熊本バンクで再スタートへの思いを込める

熊本競輪場は5月中旬、選手たちがバンク練習を行うことが可能となった。2016年4月の大地震から、ついに7月20日開幕のシリーズでのプレオープンへ。8年超の時をへて、ようやく熊本競輪場で号砲が鳴る。

施設そのものはまだ1期工事が終わった段階で、グランドオープンはまだ先。しかし、レースを走れる日が迫っている。大エース・中川誠一郎(44=熊本)の思いとは…。

ついに…。今、中川誠一郎が立っている場所は、そうだ。

「熊本競輪場です!」

この言葉を言いたくて、8年を超える時間を耐えてきた。ずっと、訴えてきた。

「熊本競輪場でレースを走ってこそ、本当の復興なんです」

2016年4月の震災の後、大きく傷ついた熊本の地は徐々に元の姿に戻っていった。だが、熊本競輪場と復旧に長い年月を要する熊本城は傷跡が残ったままだった。

幾たびか、熊本競輪場は廃止、という話も上がった。費用がかかりすぎる…。その話が出るたびに中川の心は沈んだ。それでも、熊本の競輪選手が頑張ることが再開につながると信じ、若手たちをもり立てながら戦ってきた。

戦ってきた――。

「やっと走れます、地元を…」

震災直後の5月駿府ダービー(日本選手権、静岡)。「本来ならばボランティアとかの手伝いをしないといけない。でも走ることも大事だと」。練習もままならぬところだったが、気持ちひとつでGⅠ初優勝の輝きを熊本に送った。同年10月には久留米競輪場を借りての代替開催で〝熊本記念〟が行われ、優勝…。

静岡で見せた渾身、渾身の単騎まくり、全身全霊を傾けての走りがあった。久留米で奮い立たせた熱い心があった。この感動を熊本の地で。熊本のファンに届けたい――。

まずはプレオープンとして7月20日開幕のシリーズが行われる。そして、モーニングやミッドナイト開催も行い、10月に熊本記念が、500バンクから400バンクに生まれ変わった熊本競輪場で行われる。

「カント(傾斜)があって、慣れないと膨らんでしまう感じですね。直線が長くて、昔の〝滑走路〟の名残もあります。ふふふ」

笑顔がある。声が、弾んでいる。

「もう、走れるというだけで、ちょっと、うれしくて…」

6月7日には45歳になるセイイチロウ。ヒゲには白いものが多く混じる。意外にも「く、熊本での成績は良くなくて」と苦笑いも浮かべたものだが、この8年間の思いは誰よりも強い。

新生熊本400バンクから、新しい物語が始まる。

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