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【NPB】今しか味わえないパ投手の打撃 なかでも日本ハムの山崎福也は最注目だ

東スポWEB / 2024年6月3日 11時49分

日本ハム・山崎福也

【球界こぼれ話】先週から年に一度の交流戦が始まった。各チーム18試合とはいえ、この期間はリーグ戦では見られない対戦が続く。自然と試合に興味が湧くのは言うまでもないが、普段パ・リーグを取材する身としてはもう一つ別の楽しみもある。投手の「打撃」である。

周知の通りパ・リーグは指名打者制。投手は大谷翔平(ドジャース)のような二刀流選手以外は打席に立たない。だが、交流戦と日本シリーズはセ・リーグの本拠地戦があるため投手も打席に立つ必要がある。めったにバットを振らないとはいえ、パ・リーグ投手の中には高校時代に「4番・投手」として名をはせた選手も多い。そんな投手たちがどんな打撃を披露するのか。ここ数年は興味を抱きながらその点に着目している。

その中で今季、最も注目しているのが日本ハムに所属する山崎福也(31)である。昨オフにFAでオリックスから加入した左腕は先月22日に交流戦での打席に備え本拠地エスコンフィールドで打撃練習を行った。大勢の報道陣が集まった中で始まった彼の打撃は1打席目から「打者」そのもの。軽々と右翼席へ打球を運ぶ場面もあり、結局「柵越え」は6本。この驚がくの打棒には見守った新庄監督も「打球の質がめちゃくちゃいいよね」と絶賛したほどだった。

山崎は周囲の期待を背負いながら先月30日の阪神戦(甲子園)に「6番・投手」で先発出場。第1打席に四球で出塁すると、第2打席では自らを援護する先制中前適時打を放つ活躍を見せた。

昨今の野球界は分業化が進む影響で投手の打撃は軽視される傾向にある。米メジャーではその流れもあり、2023年シーズンからはナ・リーグでも指名打者制が導入された。この結果、メジャーでは投手が打席に立つ機会が激減した。おそらく日本もこの潮流に乗り今後セ・リーグでの指名打者制導入が議論される可能性は高い。それでも山崎のように投手でありながら非凡な打撃センスを持つ選手がいる限り、投手が打席に立つ現行制度を維持してもいいのではないか。最近は個人的にそう考え始めている。

セ・リーグの試合で時折見られる「三振をするためだけに打席で棒立ちする」投手を見ると複雑な気持ちを抱くが、必死に出塁を試みる投手には応援する側も熱が入るというもの。

残り2週間足らずだが、今しか味わえないパ・リーグ投手の打撃。交流戦の醍醐味の一つとして注視するのも面白い。

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