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【西武】松井監督〝口封じ〟休養を伊原春樹氏がメッタ斬り「ロクでもない編成を敢行したフロントの大罪は明白」

東スポWEB / 2024年6月4日 5時21分

電撃休養発表で〝口を封じられた〟松井監督

新生ライオンズは迷走から抜け出すことができるのか。西武は2日の巨人戦(ベルーナ)で1―7と大敗。渡辺久信監督代行兼GM(58)の新体制となって以降も3勝3敗と苦しいスタートを強いられている。松井稼頭央監督(48)が休養となり、事実上の解任劇で現場トップに大ナタが振るわれた格好だが、なかなか浮上の兆しは見えてこない。本紙専属評論家・伊原春樹氏は自身の苦い過去も振り返りつつ、古巣・西武の理不尽なトップダウンの体質に怒りをぶちまけた。

【新鬼の手帳・伊原春樹】相も変わらず同じ過ちを繰り返しているなと思った。それが松井監督の休養発表を聞いた直後の率直な感想だ。これだけの低迷に陥ってしまったのだから誰かが責任を取らなければならないのかもしれない。だが、松井監督だけが詰め腹を切らされるのはお門違いだ。

オフに国内FA権を行使した山川穂高がソフトバンクへ移籍し、チームは打線の中心的存在を失った。本来なら全力で引き留めなければいけなかった。だが親会社の西武ホールディングス側はコンプライアンスを重視するあまり、山川が抱え込んでいた醜聞をイメージダウンととらえ「出ていきたいならどうぞ」と言わんばかりに追い出しにかかった感は否めない。

代わって獲得したヘスス・アギラーら新助っ人たちは使い物にならず、打線は40歳の中村剛也を主砲として考えざるを得なくなった。これでは思うように得点を量産できるはずがない。投手陣こそトップクラスの陣容だが、勝つとすれば最少失点で切り抜けないといけない〝窮屈なチーム〟になってしまった。それで、どうやって勝てと言うのか。このようなロクでもない編成を敢行したフロントの大罪は明白だ。

編成トップでGMを務める渡辺監督代行が全ての責任を取る形で今、松井監督の代役として指揮官に就任している。しかし松井監督がユニホームを脱がされるのなら一緒に渡辺監督代行も〝退場〟しなければいけない。

松井監督は5月26日のオリックス戦(ベルーナ)終了後に休養が発表されたが、この日は会見の場すら用意されなかった。確かに球団側から松井監督のコメントがリリースで出されたとはいえ、こんなペライチだけで真意が伝わるわけがない。これでは松井監督が口を封じられてしまったようなもので輝かしい経歴に泥を塗られたも同然だ。

思い起こせば、10年前の一件と酷似している。当時の西武球団から「厳しい姿勢で立て直してほしい」と懇願された私は、2014年シーズンに11年ぶり2度目の監督に就任。だが就任の条件として残留を念押しし、フロントが「分かりました」と快諾したはずの涌井秀章、片岡治大、エステバン・ヘルマン、デニス・サファテの4人は引き留めできず失敗。それぞれロッテ、巨人、オリックス、ソフトバンクへ移籍してしまった。頼みの綱の中村剛も脇腹を痛めて開幕から出遅れ、フロントが獲得した新外国人コーディ・ランサムも大ハズレだった。

その年に本塁打王を獲得するアーネスト・メヒアが緊急補強で加入し、ようやく一軍合流を果たしたのは5月中旬。それでも戦力がそろわないチームは案の定、結果を残せず6月上旬にフロントは私に「休養してほしい」とむちゃな要請をしてきた。「そっちから頼んでおいて冗談じゃない」と一度は突っぱねたが、それが親会社トップの意向と悟った私は「自分の会見は必ず開かせてもらう」と強く主張し、渋々受け入れた。私と松井監督が休養となったタイミングは同時期。株主総会が6月に迫っており、親会社としては対策を講じたかったのだろう。

日米2705安打を誇るレジェンドが〝口封じ〟までさせられ、こんな雑な切られ方で終わってしまっていいのか。愛する西武が理解不能な刷新人事を10年たっても繰り返していることに危機感を覚えざるを得ない。(本紙専属評論家)

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