【阪神】岡田監督 大山悠輔、ゲラ抹消でチーム大解体…残るＶメンバーも野手陣は打率２割台の窮状

苦戦続きでベンチでの表情も渋い阪神・岡田監督

阪神は４日の楽天戦（甲子園）に延長１０回の末、１―３で逆転負け。７カード連続で初戦を落とした。痛恨の敗戦を喫した直後には岡田彰布監督（６６）が、昨季全試合で４番打者を務めた大山悠輔内野手（２９）と〝ダブルストッパー〟の一角を占めるハビー・ゲラ投手（２８）の二軍降格を明言。昨季の日本一に貢献した佐藤輝、ノイジーに続く主力の再調整…。球団初の連覇を目指す中で、経験豊富な老将の大解体はどこまで続くのか。

最後はゲラが崩れ落ちた。同点の延長１０回から登板すると、二死二塁の場面で茂木、小郷の連打で致命的な２点を失った。打線も不振が続く大山をベンチスタートとし、２番に小幡を組み込むなど大改造したが、奏功しなかった。相変わらずの得点力不足に試合後の岡田監督は「もう毎試合のことやから別にええよ、それは」とチクリだった。

ただ、この日の老将はそれだけで終わらなかった。試合前時点で規定打席到達者の中ではリーグワーストの打率１割９分９厘だった大山について「明日からファームや。本人も相当自信なくしてるから。『どう打っていいか分からん』言うから。体のキレが全然ないやろ。今のままじゃどう考えても打てんやんか」と二軍降格を明言。さらに「（ファームの試合に）何で出るんや。試合でどう打っていいか分かれへんのに」とウエスタン・リーグにも出場しないことを明かした。

また、３戦連続の背信投球となったゲラについても「明日からファーム行きよ。（登板の）間隔あけんと、そら無理やろ」とこちらも降格させる方針を明かした。

ゲラは新戦力としても、昨季の日本一チームの面影は消えつつある。すでにノイジー、さらには佐藤輝を再調整のため二軍送り。シーズンの全体をにらみ、中盤から勝負どころの終盤にかけて完全復調させる思惑があるからにほかならない。とはいえ、その２人に続いて大山にも二軍落ちを通達したとなると、いよいよ骨格すらなくなってきた感もあるが…。

残る優勝メンバーでは近本がチームトップの打率２割８分４厘ながらリーグ１０位の成績。中野も２割４分９厘で１６位、森下も２割４分４厘で１８位、規定未到達の木浪も２割１分８厘と振るわない。ゲラとともに両輪で終盤のブルペンを支える岩崎も打ち込まれるケースもある。

大胆な入れ替えが実れば連覇へグッと近づくはずだが、どんな結末を迎えるのか見ものだ。