【ボートレース】清水愛海「養成所チャンプのプレッシャーはあった。焦りしかなかった」〈前編〉
東スポWEB / 2024年6月11日 11時2分
【女子ボートレーサー・インタビュー 清水愛海(24=山口)前編】
――ボートレーサーを志したきっかけは
清水 母子家庭なので早く母に楽をさせたいという思いがありました。高3になって進路について考えていたんですが、山口支部の高岡竜也さんの両親と母が知り合いだったんです。それで初めてボートレーサーという仕事を知りました。その後、実際に宮島までレースを見に行ったんです。エンジン音とスピードがすごかった。あの時にこの仕事を目指すと決めました。
――ボートレーサー養成所では勝率1位&修了記念チャンプ。デビューが2020年11月2日の徳山で初勝利は1年後の2021年11月2日の徳山
清水 もちろんチャンプのプレッシャーはありました。同期がどんどん勝っていくので途中からは焦りしかなかったですね。結構、最後の方まで未勝利で残っていたんじゃないかな。それで焦って事故するという悪循環だったので勝てて本当にホッとしたのを覚えています。
――そこからわずか1年半でA級昇格
清水 結果が出るようになったのは初優出した江戸川GⅢオールレディース(2022年9月)がきっかけです。その節で一緒だった(浜田)亜理沙さんにいろいろ教えていただいた。それまでも何度か話していましたが、あの時は一節通して、ほぼマンツーマンでペラを見てもらったんです。それでペラの違いが分かってきましたね。
――2023年1月末の下関から1、2コースへの進入を一時、止めた
清水 はい。今村豊さんに食事に誘っていただいてお話をうかがいました。スタートの仕方なんかも教えていただいたんですが、コースについては「目先のA級(キープ)じゃなくて、外からのスピード旋回をもっと磨いた方がいい」って。その時期は5コースからのまくり差しの仕方が分かってきた感じでした。ただ内に入るようになって、今はまた分からなくなっちゃったかな(笑い)
――2024年は前後期ともにB1級。後期は5・32とA級勝負駆けに失敗。この1年間の事故率は0・60を超えていた
清水 苦しかったですね…。去年から今年にかけてはもう本当にボートが嫌になりそうだった。勝率を気にしすぎたのが原因だと思います。乗りにくいのに焦ってムリな旋回をしたり…。せっかく選んでいただいたレディースオールスター(2023年2月蒲郡)も初戦で落水。足を痛めて、そのまま途中帰郷になってしまいました。夏のレディースチャンピオン(2023年8月津)も初戦で転覆ですから。
――養成所でも一番転覆していた。攻めるレースをしていると仕方ない面もあるのでは
清水 いいえ。プロになったら事故はダメです。事故率が高いと大きなレースにも出られなくなるので。
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