【巨人】阿部監督がいよいよ〝聖域解除〟か 不振・坂本勇人に迫る「メス」
東スポWEB / 2024年6月13日 5時10分
〝聖域解除〟は待ったなしだ。巨人は12日の楽天戦(楽天モバイル)に4―5で敗れ、今季ワーストの5連敗。2014年以来となる交流戦優勝の可能性は消滅し、貯金も底をついた。阿部慎之助監督(45)は「固定していてもどうしようもない」と4番・岡本和真内野手(27)を除く打順のシャッフルを示唆。上位だけで起用されてきた不振の坂本勇人内野手(35)にも、いよいよメスが入れられそうだ。
初回で試合が決まってしまった。先発した堀田がいきなりの5失点で炎上。打撃好調のヘルナンデスを5番、坂本を2番に入れ替えたもののそろって快音は響かなかった。特に坂本は2三振と1併殺を含む4打数無安打とブレーキ。直近の6試合では打率1割3分6厘(22打数3安打)と冷え込み、2割4分4厘まで低下してきた。
なかなか調子が上がらない打線に阿部監督も試行錯誤を続けている。この日の組み換えの意図について「和真の後が鬼門になっていたので、5番で率のいいヘルナンデスをもっていきたかった。それだけです」と説明。続けて「いろいろ工夫して、こっちも考えているんだけどなかなかうまくいかない。(打順を)固定していてもどうしようもないし、じゃあ岡本を(4番から)外せるかといったら外せないし。今いるメンバーで必死にやっていくしかない」と苦悩をにじませた。
つまり、4番の岡本和以外はあらゆる変更に踏み切る可能性があると明言した格好だ。指揮官は昨年10月に明かした構想は「レギュラーは遊撃・門脇、三塁・坂本、一塁・岡本和」だった。もちろん、シーズンに入れば好不調の波が出てくる。臨機応変に対応することも腕の見せどころで、すでに極度の打撃不振に陥っている門脇は控えに回り、坂本には休養日も設けている。
また、実績十分の坂本には起用法だけでなく采配面でも気を配ってきた。昨季までの原政権下では6番や7番といった下位打線での起用や、ここぞの場面での犠打も日常茶飯事だったが、阿部監督はすべて5番よりも上位に置き、送りバントもさせていない。こうした配慮は現役時代からの戦友であるだけでなく、主将の座を託した坂本を高く評価しているためだ。
坂本の打棒復活を信じての思いやりだったが、勝率5割を死守するためにも、もはや聖域にこだわっている余裕はなくなりつつある。〝Xデー〟は確実に近づいている。
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