【パリ五輪】中国競泳23選手のドーピング〝無罪〟 各競技から噴出する不満と不安の声
東スポWEB / 2024年6月18日 7時28分
【取材の裏側 現場ノート】パリ五輪の開幕まで40日を切ったが〝公平な戦い〟はもはや夢物語なのかもしれない。世界反ドーピング機関(WADA)は4月、2021年初頭に中国の競泳23選手がドーピング検査で陽性反応が出るも、検体の汚染が原因として処分を下さなかったと公表。当該選手は東京五輪に出場し、複数の金メダルなどを獲得したという。
故意でなくとも、基本的にはドーピング検査で陽性が出たら処分対象。海外のサプリメント摂取したことで、ドーピング違反を受けた選手もいる。それだけに競泳の日本代表OBは「薬系を飲むときは必ず医者にドーピングに引っかからないか聞いてから処方してもらっていた。それぐらいシビアにやってたし、ドーピングはそんな簡単に流していい問題じゃない。口から入れたものや、注射は確実に体に反応が出るんだから」と怒りを口にした。
別の競技関係者も同様の見解だ。陸上の日本代表OGは「選手個々で口にするものや体のケアなどに気をつけて競技をしているのに、今回の中国のケースが許されるのなら『ドーピング検査・規則は必要なくなるのでは』と感じてしまう」ときっぱり。その上でWADAの管理体制について「検体については厳重にロックをしたりテープを貼ったりしているので『汚染なんてあるのか?』と疑問を抱く。もし本当に汚染されたのであれば、管理方法に問題があるのでは。ドーピング検査を信じられなくなってしまう」と不満をのぞかせた。
WADAは日頃から世界の選手のドーピングに関する情報を徹底的に集める組織。今回の中国選手たちが無実の可能性もある。しかし、現役選手の胸中も複雑だ。競泳女子で五輪の金メダル7個を獲得したケイティ・レデッキー(米国)は、米メディア「CBS」のインタビューで「そのような(疑惑のある)アスリートと競うと分かっていながら、パリ五輪に向かうのは簡単ではない」と本音を吐露した。
4年に1度の五輪は、世界の選手が想像を絶する努力を重ねてたどり着いた舞台。だからこそ、薬に頼らない熱い戦いが本来のあるべき姿ではないだろうか。
(五輪担当・中西崇太)
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