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【日本ハム】新庄監督 2度の無死一塁で犠打使わず…柏原純一氏が気になった「非・王道」采配

東スポWEB / 2024年6月19日 6時23分

5回途中、降板するルーキー・細野晴希(左)を迎える日本ハム・新庄監督

【柏原純一「烈眼」】日本ハムは阪神との交流戦最終戦(18日、甲子園)で延長11回の末に1―2でサヨナラ負けを喫し、セ球団との対戦を7勝10敗1分けで終えた。

多少のマイナスはあったにせよ、同日現在でパ・リーグの順位は貯金5の3位。交流戦は大きく負け越さない限り〝御の字〟と、どの球団も思うだけに就任3年目の新庄監督についても「乗り切った」という表現を使ってもいい。ただし、今年は「上」を見据えて戦うチームになったはず。その点で、少し物足りなさを感じたのも事実だ。

この日の試合は前半を終え、1点を追う展開。5回裏に待望の1点をもぎ取った阪神は好投していた先発・村上に代打・原口を送ってまで一死満塁の先制機で、何とか得点を奪うことにこだわった。〝それだけに…〟と日本ハムに感じたのがその後、訪れた2度の「無死一塁」の場面だ。

まずは直後の6回無死一塁で迎えた2番・松本剛の場面。犠打で二塁に進める手を使わずに強攻策に出たが、松本剛は一走を進めることができず自らも一塁でけん制死となり、同点機を逃した。2つ目は7回に1―1とした後の8回無死一塁。ここはカウント2―2からエンドランで郡司が7球目を何とかバットに当て、一死二塁の好機を作った。計2度あった「一死二塁」以上の好機において〝お膳立て〟をしなければならないケースを迎え、結果として成功と失敗が1度ずつ。正直、2度の場面ともに「犠打」で走者を二塁に進める手が〝王道〟と感じる。

理由は、それぞれにある。6回は相手がすでに「逃げ切り」の態勢に入っていた。2番手投手の代わりばなで得た好機でもあり、得点圏に走者を進められることが敵には、最もプレッシャーがかかる場面。仮に同点とされれば先発・村上の勝利投手の権利も消滅し、リードした時点で描いた継投のタイミングも狂うためだ。

8回は、阪神より日本ハムが勝ち越しを急ぐ必要があった。その時点で敵投手は3番手だったが、自軍はすでに5番手まで投入。両軍の残り控え投手の頭数と、先攻で12回まである延長イニングの中、極力早い段階で先に2―1としたかったのは日本ハムのほうだったはずだ。

もちろん采配は新庄監督の専権事項であり、この2度の無死一塁を犠打で進められたからといって〝その先〟は誰にも分からない。ただ、今季はもう昨季までのような「この経験を糧に」という位置づけでタクトは振るっていないはず。リーグ再開後に、目標のリーグVを勝ち取るためには、首位・ソフトバンクが立ちはだかる。現時点でその挑戦権を得ているからこそ勝負所ではより手堅く、より1点にこだわった野球を展開してほしい。切実にそう感じた惜敗だった。(野球評論家)

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