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【桟原将司連載#26】「明日は桟原を1面に載せてくれ」うれしかった中西コーチのコトバ

東スポWEB / 2024年6月20日 11時26分

「SHE」は「JFK」のウィリアムス(中)が命名

【桟原将司 ハナの剛腕道中(26)】2005年、岡田監督の下でリーグ優勝を経験させていただきましたが、実は僕の登板は26試合とそんなに多くはありません。キャンプ終盤からぎっくり腰だの、インフルエンザだので出遅れて開幕二軍。ファームの守護神を経て、6月以降から一軍で活躍の場をいただいた感じでした。

ただあのシーズン、今でも爪痕を残したように虎党の皆さんに言ってもらえるのは、ジェフ・ウィリアムスさんが「SHE」と命名してくれた救援投手ユニットの存在が大きかったと思います。

僕は先発投手が早めに崩れた時や大差の試合、接戦でビハインドの展開での登板が多かったのが事実。チームは強かったので、そう頻繁に登板機会があるわけでもありませんでしたしね。マジックが出てからなんて、あんまり投げた記憶もないくらいです。

あのシーズンは岡田監督が「リリーフは6人しか入れてなかったからなあ」と、今でも振り返るようにブルペン陣はほぼほぼ固定。皆さんおなじみの「JFK」と、桟原、橋本健太郎さん、江草仁貴さんの頭文字をとった「SHE」の6投手で救援陣を回していた印象です。

その「SHE」という言葉が虎党に認知された試合が05年8月14日の巨人戦(東京ドーム)です。巨人・先発は桑田真澄さん、阪神は能見篤史さんです。

この試合は桑田さんが立ち上がりから阪神の猛攻を受け、初回に3四死球と3安打で5失点してしまいます。能見さんは3回を無失点で切り抜けますが、4回に2点を失い、ピンチを招いて途中降板となりました。

ここで登板したのが2番手の僕でした。4回のピンチを切り抜けて、そこからの3回1/3を二岡智宏さんのソロによる1失点に抑えて、8回はジェフ、9回は藤川球児さんとつないで7―3の勝利です。結果的に僕に05年で唯一の白星が付きました。

12、13日の同カードでは2試合連続で延長戦にもつれ込み久保田さんが連投。2試合連続でサヨナラ負けを喫していました。13日は2イニング投げていて3連投は回避です。「SHE」の橋本さんも江草さんも登板過多で、試合前から2番手はもう僕だと決まっていたんです。

中西投手コーチには「お前らは『JFK』を守るポジションなんやからな。絶対にイニングを消化してくれよ。そやないと負けてても久保田や球児を投入せなあかんことになるんや」と言われましたね。

ジェフもそういうことをちゃんと理解してくれていて、その日の試合が終わった時に取材陣に向けて言ってくれたんですよね。「『JFK』って騒がれてはいるけど、僕らが活躍できるのは『SHE』がいるからだよ」って。この言葉が見出しとなって関西のスポーツ紙では1面で扱ってもらえました。一部のスポーツ紙では関東でも1面の新聞もありました。

中西さんが「明日は桟原を1面に載せてくれ」って担当記者の皆さんに言ってくれてたのを覚えてます。うれしかったですね。

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