【阪神】岡田監督 2年目の森下翔太に異例の〝アメとムチ〟熱血指導の狙い
東スポWEB / 2024年6月21日 5時8分
〝アメとムチ〟の指導の裏側にあるものは――。阪神は20日に甲子園で全体練習を行った。その場で岡田彰布監督(66)が鋭い舌鋒を向けたのは、森下翔太外野手(23)に対してだった。
「あんなスイング、10人聞いたら10人とも、ええスイング言うヤツおらへんわ、ハッキリ言うて。なかなか悪なったら直すの大変よ。半信半疑でオマエ、打席立つようじゃアカンわな。打席立ったら、来たボール打つだけやないか。吹っ切れて打たんと」とバッサリ。前日19日には指揮官自らが「一番伸びしろがあるからな。これからの選手やん。まだ2年目やしな」と期待を込めながら異例の直接指導を決行していたものの一夜明けて一転、この日は厳しい言葉を投げかけた。
さらにグラウンドで直接声をかけることはなかったが、虎将は「軽く打ってたから、水口に言うたんよ、『普通に振れ』って」と打撃コーチを通じて活を入れたことも明かした。
チームは首位・広島に2・5ゲーム差の2位につけている。しかしながらチーム打率はリーグワーストの2割2分と低迷。セ・パ両リーグの3割打者はわずか3人と〝投高打低〟が顕著になってはいるとはいえ、交流戦成績に限ると、チーム打率はセ最下位の2割1分2厘、本塁打も12球団ワーストタイの4本、得点も全体10位の38点と厳しい数字が並ぶ。
それに加えて、昨季は全試合で4番を務めた大山もこの日、一軍合流を果たしたものの、ファーム4試合で1割6分7厘とまだ本調子とは言えない状態。それだけに森下、そして佐藤輝、前川ら将来を担う若虎たち主軸の猛奮起は必要不可欠となっている。
そんな中で、直近5試合で打率1割9分、0本塁打と下降気味の森下に敢行された「マンツーマン指導」と「翌日の苦言」。第二次岡田政権下では異例中の異例と評してもいい、これらの動きを果たしてどう見るか――。百戦錬磨の虎将は今のタイミングこそ、若虎・森下が「未完のまま」ではなく「一流選手」になるための分岐点と捉えているのかもしれない。
この日は全体練習の後に、室内練習場でティー打撃やマシン打撃で約30分間にわたり汗を流した虎の背番号1。練習終了後には「(監督の指導と)すり合わせながら自分なりに解釈して。結果を残すことがすべてなので頑張ります」と悲壮な決意を語った。
21日のDeNA戦(甲子園)からリーグ戦が再開するが、虎将から〝アメとムチ〟の熱血指導を受けた大卒2年目スラッガーが飛躍することができるか。チームのキーポイントとなりそうだ。
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