【太田理恵の競輪〝エレガント〟分析】パールカップ決勝後のシーンに感動しました
東スポWEB / 2024年6月21日 14時5分
こんにちは、東スポ競輪アンバサダーの太田理恵です! 6月13日に最終日を行ったガールズケイリンGⅠ「第2回パールカップ」では、先行した奥井迪(42=東京)選手の後ろを確保していた石井貴子(34=千葉)選手がかわして優勝しました。
ケガなどで苦しい時期が続いていた石井選手ですが、乗り越えてガールズグランプリ(静岡、12月29日)の切符を獲得。4年ぶりの出場となるグランプリでの活躍が今から楽しみです!
そして奥井選手は4分の1輪差で優勝に届かず悔しい結果でした。奥井選手といえば、40代でありながら常に積極的なレーススタイルを貫く姿がかっこよく、勇気をもらうファンの方も多いと思います。2017年のガールズグランプリ(平塚)ではホーム前から仕掛けて先行しましたが、最後は後ろにいた石井寛子(38=東京)選手に差されて、タイヤ差で優勝に届きませんでした。
今回も大舞台での先行押し切りまであと一歩でしたが、レース直後には悔しい中でも同期の石井貴子選手の優勝を称えて肩を叩く姿にグッときたファンの方も多いと思います。踏み直す力が足りなかったと話す奥井選手ですが、いつか奥井選手が大レースで先行押し切り、というシーンを見たいです!
また、高松宮記念杯(GⅠ)では、レベルの高いレースが繰り広げられました。二次予選までで最も印象に残っているのは、西日本の一次予選2の藤井侑吾(29=愛知)選手の先行です。このレースは清水裕友(29=山口)選手と三谷竜生(38=奈良)選手が相手の三分戦。藤井選手は打鐘を目掛けて思い切り仕掛けると、中団の三谷選手は車間が空いてしまい、そのまま前で決まりました。
タイムを計測すると、打鐘からホーム、ホームから最終バックの半周がそれぞれ10秒8というタイム。これまでのタイム計測でも半周10秒台で1周を駆けられる選手は数えるほどしかおらず、ナショナルチームの選手がGⅠで好走した時のタイムに相当します。
藤井選手は徐々に力をつけており、昨年10月の京王閣GⅢの準決勝では鐘過ぎから仕掛けて押し切ったレースが印象に残っています。今年1月の名古屋FⅠではまくりでS級初優勝を決め、さらに5月の富山FⅠでは完全優勝を達成しました。今年はさらに飛躍の年になりそうで、GⅢの優勝も遠くないかもしれません。
☆おおた・りえ 1992年6月22日東京都生まれ、東京大学大学院卒、ミス・ワールド2014日本大会審査員特別賞、同大会2015実行委員長賞受賞、同大会2020日本伝統文化賞。
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