【西武】武内夏暉が6度目のHQS 関係者も舌巻く〝野球偏差値〟の高さ
東スポWEB / 2024年6月27日 6時11分
西武・武内夏暉投手(22)が26日の日本ハム戦(大宮)で先発し、8回途中7安打2失点(自責点1)と好投した。チームは延長12回の末、2―2で今季初の引き分けに終わったが、変わらぬ輝きを放った。
5月30日の中日戦(ベルーナ)以来、約1か月ぶりの登板でプロ8戦目にして初めて初回に失点したが、その後は持ち直して6度目のハイクオリティー・スタート(7回以上、自責点2以下)で試合をつくった。
武内は「先制点を与えてしまったことは反省点。2回から修正してしっかりと投げることができたので、その投球が初回からできるように改善していきます」と課題に言及。渡辺久信監督代行(58)は「調子自体はあまり良くはなかったと思うが、それなりのピッチングができるピッチャー」と悪いなりにゲームメークできる非凡な能力をたたえた。
この日も万波の打席などで何度も見せていた新人離れしたマウンドさばきは、相手や状況を見ながら投球の中で細かく相手のタイミングをズラしていたところ。初球は変化球で簡単にストライクを取り、2球目はクイックスローで直球をファウルにさせて2球で追い込み、最後はボールゾーンに落ちるチェンジアップで本来の打撃をさせなかった。
ただでさえ腕が遅れて出てくる投球フォームなだけでなく、相手を見ながら足の上げ方やクイックといった技術も織り交ぜ、打者のタイミングをズラせる能力は〝野球偏差値〟の高さをうかがわせる。
球団関係者は「あれは教えてできるものではない。相手打者を見ながら本人が勝手にやっていること。全盛期の西口(現二軍監督)がまさにそうで、本人の持っているセンスの問題。初見の打者はまず打てない」と指摘した。
〝左の西口〟こと武内は開幕から無傷の5連勝こそ次回以降にお預けとなったが、この日の投球内容も十分勝ちに値するもの。チームは依然として最下位に低迷するが、この安定感が貧打を極める西武の中でより輝きを放っている。
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