MLBスカウトが西武・アブレイユら助っ人を注視 救援失敗でも高評価の理由
東スポWEB / 2024年6月28日 6時6分
今オフにもMLB挑戦を目指す可能性があるロッテ・佐々木朗希投手(22)や西武・高橋光成投手(27)らが登板すれば、バックネット裏にはメジャー複数球団のスカウトたちが集結し、鋭い視線を送っている。
スカウトの仕事としてはマークしている選手の現況をリポートにまとめ、本国の球団に報告することがメインとなる一方、近年はNPBでプレーする外国籍の選手たちの調査報告も頻繁に行われている。2017年まで3年間巨人でプレーしたマイコラス(カージナルス)や日本ハムで17年まで2年間在籍したマーティン(レッドソックス)、22年まで4年間ヤクルトで腕を振ったマクガフ(ダイヤモンドバックス)らの成功例に代表されるように、NPBから海を渡ってMLBで活躍する事例が増えているためだ。
今季も多くの元メジャーやマイナー選手がセカンドチャンスを求め、NPBに主戦場を移している。もちろん、その多くはNPBに骨を埋める覚悟ではなく、評価を上げてMLB球団から好条件の契約を引き出すことを主眼に置いた移籍だ。
あるエージェント事務所の関係者は「マイナーで〝その他大勢〟として扱われるよりNPB、KBOで活躍すればよりピンポイントで注目してもらえる」とメリットを語る。
現在、MLBスカウトの間でダントツの評価を受けているのは「モイネロとオスナ」のソフトバンク勢だという。モイネロは今季から先発に転向し、オスナは絶対的な守護神だが、2人はすでにホークスと複数年の巨額契約を結んでいる。
メジャー球団側からすれば獲得できるチャンスはない。ただ、他の選手にも目を向けており、ア・リーグのスカウトは「緩急を使ってゲームメークできるオリックスのエスピノーザは魅力的。西武のアブレイユもヤンキースのブルペンとしての実績があるだけに、指に掛かった時のファストボールは素晴らしいものがある」と高評価だ。
アブレイユは西武でここまで28試合に登板し、1勝13セーブを挙げながら、守護神としては4度の救援失敗。不安定な面も露呈しているが、MLBスカウトが注目するのは勝敗よりも〝球の質〟が以前と比較してどうかという点だ。
各球団の幹部クラスが来日するのは8月以降。その目に留まるような活躍を見せられれば、1年でMLB復帰の希望がかなう可能性もあるが…。各球団の助っ人たちは夏に向けて状態を上げていく。
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