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【女医のお部屋】糖尿病も原因となる〝体臭と病気の関係〟保険適用で治療できる症状もあります

東スポWEB / 2024年6月30日 10時14分

加齢臭は頭皮から発生しやすいが…

夏場になると気になってくるのが体臭だ。臭いの主な原因は汗や皮脂とされるが、中には病気が原因で体臭が出ることもあるという。体臭と病気の関係について、形成外科医の桐生有紀先生に話をうかがった。

――大量の汗や皮脂以外に、どういう要素が体臭に関係してくるのでしょうか。

桐生医師(以下、桐生)加齢や病気、極端なダイエット、ストレスなどが体臭に影響してきます。

――いろいろなことが影響するんですね!

桐生 年齢を重ねると、皮脂に含まれるパルミトレイン酸という成分の分泌が増えてきます。この成分は40歳以降、頭皮から出やすいとされ、独特な臭いにつながります。一般的に加齢臭とも表現します。また、ストレスを感じたり、ホルモンバランスが崩れたりすることで活性酸素が増え、体臭を発生させることもあります。

――病気とは、皮膚の病気ですか?

桐生 皮膚の病気だと、脂漏性皮膚炎が臭いが出る代表的な病気です。対面するとすぐに分かるくらいの脂っぽい臭いがします。ただ、それだけではなく内科的な病気の影響で臭いがある人もいます。

――内臓の病気のサインのひとつということ?

桐生 そうとも言えますね。糖尿病がコントロールできていない人はアセトン臭がしますし、腎臓が悪い人はアンモニアの臭いがする。パーキンソン病や甲状腺機能亢進症の方も独特の臭いがします。また、ダイエットをしすぎると、脂肪が分解されケトン体が出て、そのケトン体からも独特の臭いが発生します。これらの病気の人は、口臭も含め体臭が出ることがあるのです。

――病気が改善すれば、臭いも改善されますか?

桐生 もちろんです。皮膚の病気や内臓の病気の治療に取り組むことで、改善が期待できます。体臭にも様々な原因があります。汗や脂が原因となるケースが多いとはいえ、基礎疾患がある人は自己判断をしないようにしてください。

――加齢臭や腋臭症(わきが)などの場合はどういう治療の選択肢がありますか?

桐生 汗腺や皮脂腺の活動を抑えることが治療につながります。飲み薬や塗り薬、分泌量を抑えるためのボトックス注射、マイクロ波の照射や汗腺を切除する手術などもある。重度の原発性液化多汗症と診断されると、保険適用で治療できることも増えます。いろいろな選択肢があり、保険適用のものから自費のものまであるので、体臭が気になっている人は、医療機関に気軽に相談をしにきてくださいね。

☆きりゅう・ゆき 日本橋HALスキンケア院長。東京都済生会中央病院や日本医科大学付属病院形成外科・美容外科などを経て現職。日本形成外科学会専門医、日本美容皮膚科学会会員、日本美容外科学会(JSAPS)会員。老若男女が内側と外側の両方からきれいになるためのサポートをライフワークとしている。

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