ヘンリー王子の米「ＥＳＰＹ賞」功労賞ノミネートに批判の声「本来の目的に合致していない」

ヘンリー王子（ロイター）

ヘンリー王子が米スポーツ界のアカデミー賞「ＥＳＰＹ賞」の「パット・ティルマン功労賞」にノミネートされたことに批判の声が出ている。英紙エクスプレスが２９日、報じた。

ＥＳＰＹ賞は米スポーツ専門局ＥＳＰＮによる年間表彰で、１９９３年に創設された。各スポーツ界から最高の選手が選出され、セレブが表彰式に参加するなど米スポーツ界のアカデミー賞とも呼ばれる。同賞は１２日に発表される。

スポーツアナリストで元ＮＦＬのパット・マカフィー氏は、ヘンリー王子がパット・ティルマン功労賞にノミネートされたことを激しく非難した。

この賞は、アフガニスタンでの戦闘中に亡くなった元ＮＦＬ選手で米陸軍レンジャーのパット・ティルマン氏の功績を反映するような形で、他者に貢献し、スポーツと深い関わりを持つ人物に贈られるもの。

マカフィー氏は、ヘンリー王子のノミネートは賞の本来の目的に合致していないと主張し、選考プロセスに疑問を呈した。

「パット・ティルマンの名前については多くの議論があった。アメリカの英雄だ。今や彼の名を冠した賞がある。スポーツ界では当然のことだ。なぜなら彼はまさに無私無欲の人だからだ。それはヘンリー王子に渡されるが、私は彼がもう王子だとさえ思っていない」と話した。

マカフィー氏は、ＥＳＰＹ賞の委員会が候補者を徹底的に調査したかどうかを疑問視した。選考プロセスでは、ＥＳＰＹ選考指名委員会によって選出された候補者の中から、世界中のオンラインファン投票によって受賞者が選ばれる。

マカフィー氏は「このようなことをすると、人間やスポーツファン、そして常識と頭脳のある人たちがすぐにこう反応するだろうと分かっている。『おい、私たちのクソ野郎をあの男と一緒にしないでくれ』」と、ヘンリー王子に言及して語った。