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メジャー20球団以上が導入「投高打低」一変させる最先端打撃マシンの驚異の性能

東スポWEB / 2024年7月1日 11時39分

5月24日の阪神戦でノーヒットノーランを達成した戸郷翔征

【球界こぼれ話】「このまま何も対策を施さなければ、打者の個人成績は下がる一方だろうね」

先日、あるコーチが談笑中にこんな不安を漏らしていた。プロ野球での「投高打低」が加速しているからである。今季もこの傾向が強く、30日終了時点で防御率1点台(0点台含む)の投手はセパ合わせて9人。特にセ・リーグは高いレベルでの防御率争いが続いている。無安打無得点を達成した投手もシーズン開幕から3か月足らずで早くも巨人・戸郷と広島・大瀬良の2人。投手の好投が目を引く試合が多発している。

その一方、打者の個人成績は芳しくない。球界で一流と評される規定打席超えの打率3割打者はセパ合わせても5人だけ。本塁打数もヤクルト・村上が出場72試合で15本と辛うじて年間30本ペースを維持しているが、パ・リーグはソフトバンク・近藤の13本が最多だ。およそシーズンの半分を終えた各チームの残り試合数から考えると、パ・リーグの本塁打王争いは26本で3人(近藤、浅村=楽天、ポランコ=ロッテ)がタイトルを分け合った昨季と同水準が現実味を帯びている。

この球界の「投高打低」現象。「飛ばないボール」の影響とささやかれてはいるが、NPBやボールの製造元はボールの反発係数が規定内に収まっていることを強調している。これを信じる限り、ここ数年の打力低下は各投手の球速増や変化球の技術向上によるものが大きいのだろう。

となれば、今後打者はボールの反発係数などが変更されない限り、打撃成績は下降の一途をたどるしかないのか。冒頭のコーチによれば「現在、米メジャーの球団で導入が進んでいる打撃マシンを日本の球団が取り入れるようになれば投手優位の状況は一変するかもしれない」とこう続けた。

「“ビジョン”と呼ばれる映像付きの打撃マシンです。このマシンは実際の投手が投げる映像に合わせ、球速、投球軌道、ボールの回転数などを設定することにより、その投手が投げる球をほぼ完璧に再現できますから。相手投手の投げるボールに事前に慣れることができるのは打者にとって大きい。日本の一部球団もすでに同じような機材を取り入れているようだが、全球団がこうした機器を活用し始めれば打者の成績も変わってくるかもしれない」

カナダのベンチャー企業が開発した正式名称「トラジェクトアーク」と呼ばれるこのマシンは現在、メジャーの20球団以上が採用。打者の成績向上に大きく貢献していると言われる。ドジャース・大谷翔平も今春キャンプ中にこのビジョンについて言及。実戦形式の打席数を補うため、積極的に活用していることを明かしていた。

本格導入となれば球団側に年間数千万円の費用負担がかかると言われるが…。日本でも投高打低の改善に向け、こうした最先端機器が採用されていくのだろうか。

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