井岡一翔 再起ならどうなる? スーパーフライ級3王者との対戦は〝手詰まり〟か
東スポWEB / 2024年7月8日 5時13分
再起の道は五里霧中のようだ。WBA&IBFスーパーフライ級王座統一戦(7日、両国国技館)でWBA世界スーパーフライ級王者・井岡一翔(35=志成)がIBF同級王者フェルナンド・マルティネス(32=アルゼンチン)に0―3の判定で敗れて王座統一に失敗した。
2011年2月の世界王座初奪取から13年以上、世界のトップレベルで戦い続けてきた35歳の大ベテラン。約5年半ぶりの黒星を喫したことで進退が気になるところだが、今後については「考えていることが全くの白紙になったので、考えようがない。今はゆっくりしたい」と具体的には語らなかった。
現役続行か引退か。仮に現役続行となれば、どのような道を歩むのか。スーパーフライ級の世界王者はマルティネス、6月末に井岡が対戦を希望していたフアン・フランシスコ・エストラーダ(メキシコ)からWBC王座を奪取したジェシー・ロドリゲス(24=米国)、WBOは20年大みそかに井岡に敗れた田中恒成(畑中)がいる。だが、いずれも対戦するのは、手詰まりの現状だ。
マルティネス陣営は「支払のいいところとやりたい」と強調しながら、ロドリゲスと田中を今後の相手候補に挙げたのに加え、井岡が望むなら再戦の考えもあるとした。だが、井岡陣営の関係者は契約に再戦条項は「基本的にはない」と明言。また、マルティネスにはWBA暫定王者デビッド・ヒメネス(コスタリカ)との団体内王座統一戦もあり得る。
ロドリゲスはエストラーダと再戦条項があるため、ダイレクトリマッチを行うものとみられる。さらに、エストラーダ戦で少なくとも50万ドル(約8000万円)以上を手にしたと言われ、パウンド・フォー・パウンド(PFP=全階級を通じたランキング)5位に上昇するなど評価を高めており、ファイトマネーの高騰も必至だ。田中は井岡へのリベンジを熱望しているが、井岡自身が「彼との戦いは自分の中で終わっている。彼と戦いたい気持ちはない」と再戦に否定的な考えを示している。残るはノンタイトル戦からの再起だが、11戦連続で世界戦を続けてきた選手にとって現実的ではなさそうだ。
井岡は5日の会見では「最後の試合になるかもしれない」とも語っていた。井岡といえば恒例の大みそかマッチを12度も行ってきた〝大みそかの顔〟。今年の年末は再び井岡の顔を見られるだろうか。
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