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大谷翔平メジャー史上初の「50―30」現実味 バット不発でも「幻の1イニング3盗塁」

東スポWEB / 2024年7月8日 10時48分

偉業が見えてきた大谷翔平(ロイター=USA TODAY Sports)

ドジャースの大谷翔平投手(30)は7日(日本時間8日)に本拠地ロサンゼルスでのブルワーズ戦に「1番・DH」で先発出場し、5打数1安打だった。前半戦本拠地ラストゲームを通算200号で飾ることはできなかったが、バットが不発なら俊足がある。3回に1イニング“3盗塁”を決めるスピードスターぶりを発揮。メジャー史上初の「50―30」(50本塁打&30盗塁)の快挙が現実味を帯びてきた。

見せ場は3回に訪れた。一死無走者で2度目の打席に入った。マウンドはサイ・ヤング賞左腕のカイケルだ。フルカウントからの6球目、外高めの88.7マイル(約142.7キロ)のシンカーを強打。爆発音を発した109.マイル(約175.7キロ)の弾丸ライナーは中前で弾んだ。角度11度と上がらなかったが、角度がついていれば柵越えしただろう。これで221塁打とし、2019年にベリンジャー(現カブス)がマークした220塁打のオールスター戦前の球団記録を更新した。

続くスミスの3球目で好スタートして二塁を陥れるが、スミスが守備妨害を取られ一塁に戻された。客席から大ブーイングが上がる中、ロバーツ監督が球審に猛抗議したが、覆らなかった。

しかし、フリーマンの2球目に“走り直して”楽々成功した。今季19個目だ。さらにフリーマンが四球で出塁するとT・ヘルナンデスの3球目に三盗に成功。2年連続3度目の20盗塁に到達した。幻の1イニング3盗塁となったが、20本塁打、20盗塁達成は今季メジャー最速。バットだけではなく、俊足でも魅了するのが大谷だ。

この日が本拠地での前半戦ラストゲーム。他の4打席は凡退してメジャー通算200号で飾ることはできなかったが、ボール球を打ちにいったわけではなく、スイングは良かった。それよりも91試合で28本塁打は自己最多のシーズン49.8発ペース、20盗塁は自己最多の同35.6個ペースだ。こうなると史上初の「50―30」、さらには史上6人目の「40―40」も夢ではなく現実味を帯びてきた。

エンゼルス時代は8月から本塁打が急激にペースダウン。その原因を米メディアなどは投打二刀流の疲労の蓄積、トラウトの離脱で勝負を避けられるケースの増加、ポストシーズン進出の可能性が消えたことによるモチベーションの低下などを指摘しているが、ドジャースに移籍した今季は心配無用。打者に専念していることで「確実に運動量が少ないので、リカバリーはしっかり取れると思うので、プラス」と語っており、体調面での心配は無用。6日(同7日)の三塁打での全力疾走、さらには28号を放った際のベース一周を見る限り、元気が余っているようだ。

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