【巨人】阿部監督の〝前言撤回〟を恐れない柔軟性を評価する声「現実を見て対応している」
東スポWEB / 2024年7月11日 5時2分
セ首位の巨人は10日の広島戦(マツダ)が雨天でノーゲームとなった。首位攻防第2ラウンドは〝水入り〟となったが、ここへきて阿部慎之助監督(45)による〝前言撤回〟を恐れない柔軟性を評価する声が高まっている。
1―1で迎えた4回の攻撃が始まった直後に雨が激しくなり、中断を挟んで試合が流れ、阿部監督は「あいにくだったけど、連勝が止まったわけではないので前向きに。いい形で先制できたので、また大事な試合が始まるのでそれに備えたいと思います」と12日からのDeNA、阪神との本拠地6連戦へ切り替えた。
前夜には苦手な敵地で今季初勝利を挙げ、首位に浮上。そのチーム内からは「阿部監督は現実を見て柔軟に対応している。『こっちの方が正解』と思えば、自身の過去の発言に縛られることはない」との声が上がっている。一定の方針を対外的にも示しながらも、チームにアクシデントが起きると勝利を最優先とするために前言を容赦なく撤回するケースも増えてきている。
例えば「抑え問題」。5月初旬に守護神の大勢が右肩の違和感で離脱すると、代役を助っ人左腕のバルドナードとした。そして大勢に再昇格のメドが立った先月下旬になると「8回と9回はケラーとバルドナードと僕が決めた」と明言。ところが、左腕の精神的な疲労と大勢の状態の良さを確認した上で「やっぱ(胸を指して)こっちが疲れていますよね」と3日後に撤回し、8回をバルドナード、9回は大勢と考えを翻した。
さらに「4番降格問題」もその一つだ。不振に陥っていた4番・岡本和を巡って先月下旬に「本人も、どうしていいか分かんないんだろうけども、あそこで(打線が)切れてしまうことが多々あるんで、ちょっと考えようかなと思います」と4番降格を示唆。しかし、翌日には変わらず岡本和を4番で起用し「1杯飲んで寝たんだけど、翌朝やっぱり4番だなと思って」と明かした。その岡本和は直近5試合で12打数7安打、2本塁打、10打点と大暴れだ。
ヘタをすれば「朝令暮改」とも言われかねないが、自身の言葉に縛られてズルズルと引きずられては意味がない。阿部監督の現実に即した決断が今後もチームに好影響をもたらすかもしれない。
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