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都知事選「2人の石丸」で混乱も政府は対策に二の足 「山本太郎」増産計画になす術ナシ

東スポWEB / 2024年7月11日 6時14分

石丸伸二氏(左)と石丸幸人氏

2人の石丸問題は放置されそうだ。選挙妨害やポスター騒動、政見放送などのあり方など課題を残した東京都知事選で、再選した小池百合子都知事は岸田文雄首相に公職選挙法の改正を要望するに至った。一方で、投票時の候補者の混同問題も改めて浮き彫りになったが、こちらは遅々として改善される様子はない。今回の都知事選でも躍進した「石丸」は2人いた。

都知事選で9万票もの得票結果に驚きの声を上げたのは石丸幸人氏だ。アディーレ法律事務所の創業者で、医師でもある石丸氏はNHK党の立花孝志党首から誘いを受け、都知事選に立候補。石丸氏は自身に一定の知名度はあると自認しつつも広島・安芸高田市の石丸伸二前市長が注目されている状況で、区別がつかずに書き間違えや「石丸」とだけ投票し、案分になる事態を予想していた。

実際、投票所では「どっちの石丸だっけ?」「石丸って2人いるの?」と混乱する有権者が続出。石丸氏は8位の大健闘で、自身のユーチューブで「2位に同じ名字の元市長がいられて、書き間違いが入っただけではとのコメントが来る。よく結論はわからないので、次回選挙で明らかになるんじゃないですかね」と分析している。

この場合は姓が同じなだけだが、同姓同名作戦は古典的な手法で、2013年の参院選比例代表で、公民権停止で立候補できない鈴木宗男氏に代わって、同姓同名の鈴木宗男氏が6万票を獲得。立花氏は20年の衆院静岡補選に「田中健」の同姓同名、22年の参院選では「山本太郎」の同姓同名の候補者を擁立させるなどしていた。

同姓同名や漢字かひらがななどの誤記入問題は自書式ではなく、名前が印字された投票用紙に「〇」を記入やゴム印をつけるなどの記号式に切り替えれば、ほとんどが解決する。一部の自治体では古くから採用されており、国政選挙では1994年に公選法改正で可能となったが、翌年に自書式へ戻された経緯がある。

記号式は、投票用紙に立候補者の名前を印刷するために期日前投票に間に合わないとの声があるが、期日前投票は従来の自書式にするなど使い分けている自治体もある。「民主主義は自分で名前を書いてこそ意味があると時代錯誤の考えをいまだに原則としている」(永田町関係者)

かつて森喜朗元首相は「(無党派層は)寝てくれればいい」と発言し、物議を醸した。「投票率向上というのは表向きで、実際は無党派層は選挙に行ってほしくない。都知事選を見てもネット人気が高い石丸伸二氏が若い層を中心とした無党派層の受け皿となった。ポピュリズムに陥りかねないとあって、組織票に支えられる既存の国政政党はかたくなにネット投票はおろか、記号式の導入も二の足を踏んでいるのが実情です」(同)

立花氏は次の国政選挙では自身の同姓同名候補を擁立する考えで、漢字では名前だけが異なることから、SNSでは「立花たかし」とひらがな表記に変え、既に周知へ向けての準備を進めている。

また「山本太郎」の大挙擁立を計画したこともある。このまま投票形式も手つかずのままとなれば、ポスター掲示場ジャックに続き、同姓同名候補だらけの選挙が行われることになりそう。2人の石丸問題はまた起きかねない。

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