【DeNA】京田陽太 執念のサヨナラ打を生み出した直前の〝悔しい打席〟
東スポWEB / 2024年7月12日 5時14分
劇的な幕切れと背番号98の執念にベイ党も酔いしれた。DeNAは11日の中日戦(横浜)で延長10回の末、3―2とサヨナラ勝利を飾り、同一カード3連勝で貯金を今季最多の5とした。これで首位・巨人とのゲーム差はなくなり、2位に浮上。最後に決めたのは「8番・遊撃」で先発出場した京田陽太内野手(30)だった。
古巣相手に強烈な「しっぺ返し」だ。2―2の同点で迎えた延長10回一死三塁。打席に立った京田は相手5番手・斉藤と対峙し、見逃せばボールとなる低めのスライダーを巧みに拾い上げ、中堅の前に落としてみせた。これが自身初となるサヨナラ打。試合後に「とにかく気持ちで食らいつきました」と振り返った気迫の一打に対し、三浦監督も「あそこで決めてくれたのはチームにとっても大きな勝利」とたたえた。
この日、第3打席までは2つの三振に併殺打といいところがなかった。特に8回は無死一塁で見逃し三振を喫し、一塁走者の森も盗塁失敗で三振ゲッツーを献上した。その際のベンチでの様子について京田本人は「ご想像にお任せします」と明かさなかったが、指揮官が「めちゃくちゃ悔しがっていた」と代弁。しかしながら、この悔しさこそが後の殊勲打につながった。
2022年11月に中日からトレード移籍で加入。移籍2年目の今季は開幕スタメンの座こそ手にできなかったが、ここ最近は他選手との併用で遊撃手として先発起用され、存在感を発揮している。前日10日の中日戦でもスタメンに名を連ね、4回にチーム3得点目の適時打を放って勝利に貢献。かつての同僚、そして立浪監督ら竜首脳陣に地団駄を踏ませるかのような痛烈なインパクトを与えた。
その一方でペナントレースはわずか1ゲーム差の中に1位から4位まで4チームが密集し、近年まれにみる〝混セ〟となっている。12日からは京田が「前半戦のターニングポイント」とも語る巨人との3連戦が敵地・東京ドームで待ち受ける。この勢いのまま首位攻防戦に勝利し、ベイスターズが競り合いから抜け出せるか。大きな正念場と言えそうだ。
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