【阪神】プロ初スタメンで活躍の野口恭佑 得津高宏氏は春季キャンプから〝覚せい〟を予感
東スポWEB / 2024年7月12日 6時18分
23歳の若虎は開幕前の春季キャンプから覚せいの予感を漂わせていたようだ。阪神・野口恭佑外野手(23)が10日のヤクルト戦(神宮)でプロ初スタメン起用され、同点打を含む1安打2打点の活躍。岡田彰布監督(66)の起用がさえ渡ってチームは4―1と快勝し、4連勝へとつながった。
育成出身のプロ2年目に2月の沖縄・宜野座キャンプから注目していたのが、本紙評論家・得津高宏氏。「あのキャンプから、ほぼ半年になるけど野口が活躍してくれてうれしいね」と目を細めている。
得津氏はキャンプ中、グラウンドに降りるなり岡田監督に「2年目の野口を一軍で使うのか」と直撃取材。「使いますよ」との即答を得ると「スキがないねえ」と感心していた。これは岡田監督が若手の積極起用でチームを活性化させようとしている意図をくみ取ったからだ。
「岡田監督は、野口をまず右の代打の切り札・原口を脅かす存在、後釜に育てたいと思ってるんじゃないかな。選手は敏感ですからね。ベテランは負けじと奮起する。そこに競争が生まれ、チームとして戦力の底上げになる」(得津氏)
6月29日のヤクルト戦(神宮)で一軍デビューを飾り、即座にプロ初出塁と初得点を記録。7日のDeNA戦(甲子園)では代打でプロ初安打をマークした。そのまま守備につくと次打席で犠飛を放ち、プロ初打点。ちなみにその試合で原口は、1点を追う9回二死満塁からサヨナラ勝利を誘発する右前打を放つ活躍を見せている。
さらに9日のヤクルト戦(甲子園)では1点ビハインドの9回一死で野口が四球で出塁すると、二死後に原口が左前打でつなぎ2試合連続のサヨナラ勝利をお膳立てした。2人の活躍は岡田監督の思惑通り、さらに言えば得津氏の読み通りにもなった。
「去年のままでは勝たれへんのよ」と岡田監督は昨年のオフから危機感をあおり続けてきた。連覇への要素として重要なのは、新戦力の台頭と主力選手のさらなる奮起。球宴前になってようやく、虎指揮官の描く戦い方が形になってきた。
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