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猪木が大木金太郎と壮絶4の字相討ち ソウル決戦で最初で最後のインター王座挑戦

東スポWEB / 2024年7月14日 10時4分

大木にパンチを連打する猪木。壮絶な一戦となった

【昭和~平成スター列伝】“燃える闘魂”こと故アントニオ猪木さん(享年79)は名勝負と同時に数多くのベルトを獲得した。だが日本プロレス時代には看板王座だったインターナショナルヘビー級王座には力道山、ジャイアント馬場が君臨していたため、挑戦の機会はないまま1972年に新日本プロレスを旗揚げした。

同王座は日プロ末期の72年12月4日に大木金太郎(キム・イル)がボボ・ブラジルを破り、第9代王者となるも日プロが73年4月に崩壊すると、ベルトは宙に浮き、以降は大木が所持したまま地元・韓国で防衛を重ねた。

そんな状況下で75年3月27日、ソウル奨忠体育館で猪木にとって最初で最後のインター王座挑戦が実現した。猪木は74年にストロング小林との“昭和の巌流島”(3月)、大木とのシングル戦(10月)でいずれも伝説的名勝負の末、劇勝してマット界のトップに立った。大木にとってはリベンジ、猪木には過酷な敵地での王座戦となった。

「館内は8000人の超満員。すごい熱気だ。まず大木が突進。キーロックに捕らえるも猪木が持ち上げてコーナーポストまで運んで腕をほどく。好勝負だ。猪木がダブルアームスープレックス、逆に大木がリバーススープレックス。『キム・イル!』の大歓声が起きる。大木が右フック。猪木は『この野郎!』と左右のパンチで応酬。大木の左耳の出血がひどくなる。怒った大木は火を噴くような原爆頭突き。2発、3発…猪木は歯を食いしばって仁王立ち。しかし4度目の頭突きでダウン。場外に転落した。館内総立ち。大木はエプロンの猪木に頭突きの連打だ。8発目だろうか。猪木の右フックがヒット。形勢は逆転。猪木は大木の裏をかいてめずらしく足4の字固め。10秒、20秒、30秒…ドーンという大音響。猪木と大木は4の字をかけ合ったまま、場外に転落し13分38秒、20カウントで両者リングアウトの引き分け。両雄は健闘をたたえ合って抱き合い昨年10月10日両国国技館のシーンが再現された」(抜粋)

韓国の英雄だった大木には負けられない一戦だったが、またもや名勝負となった。両雄は同年4月4日蔵前の第2回Wリーグ公式戦で激突し、大木が意表をつく開始からの頭突き連打でわずか1分16秒、リングアウトで勝利。リーグ戦は猪木が優勝を果たし、これが両雄最後のシングル戦となった。大木は81年3月まで29度の防衛を重ねたが、NWAからの勧告で王座を返上。同年4月に全日本に吸収されている。それだけに猪木との防衛戦は貴重な一戦となった。 (敬称略)

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