「古畑任三郎」SMAP黒塗り問題に終止符 フジが対応改めか FODでモザイク外れる

古畑任三郎を演じた田村正和さん

６月に再放送されたフジテレビ系「古畑任三郎」で、ＳＭＡＰが黒塗り処置されて物議を醸した。これを受けてフジ側は今後、対応を改め、同作を再放送する際に黒塗り処置しない可能性が出てきた。

「古畑任三郎」第３シリーズではオープニングに古畑任三郎が登場し、歴代の犯人役の写真をバックに語るシーンがある。６月１８日の再放送では、ＳＭＡＰのメンバー５人の写真だけが黒塗りにされ、ＳＮＳではフジに批判や疑問の意見が殺到した。フジがＳＭＡＰの写真を黒塗りにした一因として、権利関係の問題をクリアにできなかったのではと指摘された。

フジの７月５日の定例会見で、矢延隆生専務取締役は当該シーンについて「事務所からの要望ではありません」と説明。「ＴＶｅｒでは加工せずに配信することになりました」とした。実際に、ＴＶｅｒの配信では黒塗り処置が外された。

フジの連続ドラマは動画配信サービス「フジテレビオンデマンド（ＦＯＤ）」で配信されている。「古畑任三郎」第３シリーズも同様に配信されていたが、やはり当該ジーンでＳＭＡＰ５人にモザイク加工が施されていた。

６月の再放送での黒塗り処置が物議を醸したことを受け、テレビ局関係者は「かねて問題視されていたＦＯＤでのモザイク加工が外されて配信されるようになりました」と話す。

フジに取材を申し込み、ＦＯＤでのモザイク加工について問い合わせると、「制作の詳細に関してはお答えしておりませんが、モザイク加工について事務所からの指示はございません。今後は良い形で放送できるよう臨みたいと考えております」と回答した。

フジ局員は「これでＴＶｅｒでの黒塗り処置、ＦＯＤでのモザイク加工がともに外れた形。今後、地上波で『古畑任三郎』を再放送する際は、黒塗り処置をしない方向になるのではといわれています」と語る。

「古畑任三郎」は第１シーズンが１９９４年に放送されて今年３０周年を迎えた。第１～３シリーズやスペシャルで犯人役としてＳＭＡＰのほか、タレントの明石家さんまや米・マリナーズなどで活躍したイチロー氏、女優の松嶋菜々子、歌手の中森明菜、名優だった故菅原文太さんら大物が出演。再放送でＳＭＡＰが〝解禁〟されればファンも喜ぶだろう。