【西武】緊急昇格で男を上げた奥村光一 二軍戦から急行「ファームでやってきたことが出せた」
東スポWEB / 2024年7月18日 6時1分
西武が17日のオリックス戦(ベルーナ)に6―0で快勝し、5カードぶりの勝ち越しを決めた。低空飛行が続いた打線が6回に6安打を集中させ、一挙5得点で好投手の宮城をKO。先発した青山美夏人投手(23)はうれしいプロ初完封初勝利を手にした。
5回まで無安打と沈黙したが、6回一死からチーム初安打となる古賀の中前打を皮切りに二、三塁。ここで均衡を破ったのが育成6位入団のルーキー・奥村光一外野手(24)だった。宮城のフォークを左前へ運ぶ先制適時打を号砲に打線が一気に攻め立てた。渡辺久信監督代行(58)は「今のメンバーの中で理想的な形。つながりという部分で野球は怖いなと思った。宮城君がノーヒットノーランペースで投げていたので。そこをどう攻略していくかという中で古賀の1本のヒットからつながり出して、予想以上に今日はつながったというところだと思う」と目を丸くする集中打となった。
相手の先発マスクが前日までの若月から森に代わったことも影響したかもしれないが、男を上げたのは奥村だろう。栗山がNPB感染症特例で抹消となり急きょ代替選手として緊急昇格。6月上旬に支配下に昇格したばかりの新人はこの日、午後1時開始のイースタン・リーグの巨人戦が行われるジャイアンツ球場で汗を流していた。その試合開始およそ1時間前の正午ごろに一軍昇格の連絡が入り、タクシーを飛ばしてベルーナドームに急行し「2番・左翼」でスタメン出場するドタバタぶりだった。
奥村は「宮城投手のいいフォークは頭にあったので、何とか1点取りたいと思ってバットを振った。ボール球だと思うんですけど、何とかしたいという思いが出たと思う。結果を残すことしか考えていなかったので、ファームでやってきたことがベルーナで出せたと思う」と声を弾ませた。
勝つには勝ったが、チームは歴史的低迷の真っただ中。今後は継続が求められるものの若い力がもがきながら新しい打線の形を必死に模索している。
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