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外食の値上げは続くのか 森永卓郎氏「価格据え置きのヒントはマクドナルド戦略にあり」

東スポWEB / 2024年7月18日 14時10分

マクドナルド

8月1日から「ココイチ」が値上げする。主力商品のポークカレーが、東京、神奈川、大阪の店舗の場合、591円から646円となるなど、軒並み値上げだ。この数年、ココイチは値上げを繰り返してきた。かつてはワンコインで食べられたポークカレーは、この3年で4回も値上げされている。もちろん、ココイチの最大の楽しみはトッピングなので、それを加えるとワンコインで済むことは少なかったのだが、それでも懐が寂しいときにはワンコインで食べられるというのが、最大のメリットだった。それが完全にできなくなるのだ。

もちろん、原材料高騰が襲うなかで、値上げは仕方がないという見方もある。ただ、私は企業努力でコスト増を吸収できなかったのかなとも思う。例えば、サイゼリヤはいまだにミラノ風ドリアを税込み300円で提供しているし、私の事務所がある東京八丁堀近隣のインド・ネパール人が経営するカレー店では、ココイチと同程度の料金で、より豪華なカレーが堪能できるからだ。

リンガーハットも、今年3月から主力商品の「長崎ちゃんぽん」を60円値上げして780円とした。リンガーハットも値上げを繰り返している。2021年3月は、長崎ちゃんぽんが、650円だったから、3年間で2割も値上がりしている計算になる。

もちろんココイチもリンガーハットも倒産してもらっては困るので、ある程度の値上げは必要だが、サラリーマンの財布も守って欲しい。その両立のヒントになるのが、マクドナルドの戦略だ。マクドナルドもハンバーガー類の値上げを繰り返してきているが、そのなかでハンバーガーのハッピーセットは価格を据え置いている。アプリを使えば、ハンバーガーとポテトSとドリンクSにおもちゃまでついて400円だ。実はすかいらーくも同様の戦略を取っており、多くのメニューを値上げするなかで、一部のメニューは据え置き、場合によっては値下げまでしているのだ。

ただ、ココイチやリンガーハットは、圧倒的な主力商品がカレーとちゃんぽんだから、一部メニューの値下げは、むずかしい。そのため、私は「チープ・カレー」や「チープ・ちゃんぽん」を500円以下で発売すればよいと思うのだ。具材の量を減らしたり、安い材料を使ったりすれば、不可能ではないはずだ。出せる人には出してもらい、出せない人には出せる範囲で商品を提供する。そうした戦略が、生き残りのためには、必要になってきているのではないだろうか。

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