監督推薦カープ軍団６人のモチベーション「夢の球宴」はベンチ裏も面白い！【オールスター】

今年はどんなドラマが生まれるのか。村上宗隆（左）と　万波中正

今年は２００５年にセ・パ交流戦が導入されて以来、２０年目にあたる。両リーグのスター対決が普通に見られる昨今、いわゆる“夢の球宴”に昔ほどの存在意義があるのか、疑問符をつける声は決して少なくない。

そうした風潮の最中、監督推薦で６人選ばれた広島選手はどんなモチベーションで球宴に臨んでいるのか。前半戦９勝でハーラートップの床田は対決したい選手にソフトバンク・近藤を挙げた。

「今年の交流戦では近藤さんと対戦するチャンスがなかったんで。ずっといい成績を残してるし、すごいバッターに自分の球が通用するか、投げてみたいなと思います」

交流戦で対戦した選手にまた投げてみたい、と言っていたのは守護神・栗林。相手は打撃好調の日本ハム・田宮である。

「交流戦ではフォークを打たれたので、同じフォークで抑えたい。空振りを取りにいったフォークが真ん中に入って左翼方向に打たれたんで、今度はしっかりと抑えたい」

交流戦のリベンジを球宴でしようというのだ。

また、同じ全セの投手では、阪神・才木に話を聞いてみたいという。

「（才木は）去年まで真っすぐとフォークというイメージだったんですけど、今年はスライダーがいいので投げ方を教えてほしい。僕は今年カットボールが使えてるんで、スライダーも投げられるようになれば投球の幅が広がると思いますから」

球宴で得られた助言がスキルアップにつながることもある。「若い選手の引率者の気分」で出場するベテラン秋山も自分の経験からこう言った。

「僕自身は、西武時代にホークスの長谷川さん（１３年の首位打者、最多安打）に打撃の細かい話を聞けました。シーズン中に話せることではないですから、そういうのはすごくありがたかった」

一方、今季４番を打つ小園は球宴用に特注した用具があるので、ファンに見てほしいそうだ。

「前回の出場は追加（２２年球宴に補充選手として出場）だったんで、メーカーさんとの契約もなかった。今回は監督推薦なので、しっかり準備できました。メーカーさんにも（球宴に）出てほしいと言われていたので」

１年目の１９年はフレッシュ球宴に出てＭＶＰを獲得。これが後半戦の一軍定着に結びついた。

「今回も（球宴出場が）いいきっかけになればと思います。これからどんどん上がっていきたい」

今季は大混戦となっているセ首位戦線。球宴のベンチ裏もなかなか面白そうである。